尾野真千子、初の“遊川”作品を演じきり「女優としての目標ができた!」

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尾野真千子江口洋介が夫婦役で出演し、遊川和彦が脚本を手掛けたドラマ『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系列、毎週木曜 21:00~)。今夜9月15日の放送で最終回を迎えるが、某日、埼玉県のロケ先で尾野がクランクアップを迎えた。ネット上でも「すごく伝わる!」と尾野の演技を称賛する声が多いが、尾野自身この作品は、「女優としての目標ができた!」と新たな“飛躍”に繋がるキッカケと出会えたようだ。

「みなさんのおかげでこの日を迎えることができました。ありがとうございました~!」と撮影現場でクランクアップを迎えた尾野。スタッフから送られた花束と大きな拍手に応えて、晴れやかな声であいさつをし、満足そうな笑顔を見せていた。

そんな尾野にとって今回の作品は、社会現象ともなった『家政婦のミタ』(日本テレビ系)をはじめ、多くの問題・話題作を世に送り出してきた遊川脚本の連続ドラマ初出演作品。クランクイン前は、遊川から「難しい芝居を要求して、彼女自身も知らない表情を引き出していきたい」との挑戦的な言葉を受け、尾野も「私も挑戦することで燃えてきますし、自分のものにしてやろうという気持ちになるので、このドラマでは挑戦というものに懸けていきたい!」と宣言していた。

そして、無事にクランクアップを迎え、尾野は「今回、遊川さんのスタイルを経験したことで、いろんな自分を見せてもらうことができました。勉強になったという気が今すごくしています」とコメントしている。この作品で尾野は、挫折続きのピアニストの妻・梅田美奈を、江口は、自他ともに認めるお人好しの夫・梅田信次を演じ、結婚10年だが、ある理由から二人の間に子どもはいない。しかし、ある日のこと、親に捨てられた見ず知らずの5歳の男の子(ハジメ)と出会い、二人は「特別養子縁組」によって自分たちの子どもにしようと決断。“本当の家族”になろうと奮闘する6カ月が描かれてきた。

尾野は、これまでの撮影を振り返り、「愛の伝え方というのはこんなにも難しい……その難題を、いろんな方の力を借りながら、江口さん、(横山)歩との3人で乗り越えることができました。いい夫婦、いい親子だったと思います」と語っている。続けて「愛というのは一言では語りきれない、私たちにとって一番大切なものであって、それだけに伝え方もいろいろある。物語としてそれをどう伝えていくのかは、すごく難しいことでした」と率直な気持ちを吐露しているが、「今は愛の深さや伝えることの難しさが分かったし、これから私が女優業を続けるにあたって、ひとつの試練であり目標ができたという思いです」と述べた。

第8話で迎えた離婚の危機を乗り越え、美奈と信次の二人は最終回となる第9話で、改めて正攻法でハジメを取り戻す手続きを始める。その確率はゼロに等しく絶望的状況に変わりはないが、諦めずに「愛」を伝えることで「奇跡」が起こると信じ、美奈と信次は、わだかまりのあった実の家族たちと素直な気持ちで向き合い直す。その行為は波紋のように静かに広がり、美奈の父親、信次の妹家族や弟、そして母親に大きな変化が現れる。

尾野は最終回のみどころについて、「言いたくない!(笑)」とじらすも、「言いたいことはいっぱいあるけど、今は“待っててください”ということだけです。ストレートに作品を見て感じていただけたら、作った私たちはうれしいし恵まれます。どうぞお楽しみに!」と、具体的な内容には触れず、先入観なしに作品を見て欲しいとアピールした。

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