『アメトーーク!』、週2回放送でも「クオリティは下げません!」

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雨上がり決死隊(宮迫博之・蛍原徹)が司会を務める深夜の大人気バラエティー『アメトーーク!』(テレビ朝日系列)がついにゴールデンでレギュラー放送決定。従来の木曜午後23時15分からの枠はそのままに、10月からは日曜のゴールデンタイムとの週2回放送がスタートする。

2003年4月に『雨上がり決死隊のトーク番組 アメトーク!』として月曜深夜(24:16~24:46)で放送開始以来、13年以上にわたってテレビ朝日の人気バラエティー番組として君臨。現在は、木曜23時15分から絶賛放送中の同番組だが、そのレギュラー放送はそのままに、“日曜のゴールデンタイム”に加え、週2回の放送となる。「絵心ない芸人」「中学のときイケてないグループに属していた芸人」「運動神経悪い芸人」など、さまざまな“くくり芸人”を集めた企画から、「芸人体当たりシミュレーション」「ビビリ-1グランプリ」などの芸人のリアクションを楽しむ企画まで、幅広いジャンルの人気企画がパワーアップして、日曜のゴールデンタイムを盛り上げる。

今回の週2回の放送について、番組MCの雨上がり決死隊とテレビ朝日・加地倫三ゼネラルプロデューサーが見どころや意気込みを語った。

――10月から週2回の放送がスタート!

宮迫:正直しんどいです(笑)。でもまぁ週2回になるということでね、お金のほうも少し良くなることでしょう(笑)。家族一同喜んでおります! ただ、いまのスケジュールの中で収録がどうハマっていくのかな、と心配な部分もありますけど……。
蛍原:もっと早い時間の収録なら……ね。同年代の人ならわかると思うけど『アメトーーク』って深夜に撮るからしんどいのよ(笑)。
宮迫:昼間に一本撮って、間が空いてまた深夜に撮るっていうスタイル。空き時間には一回家に帰って、夜ご飯作って家族で食べてってリセットしているんです。たまにのんびりし過ぎて“あ、収録行かなきゃ”って焦ることもあるんですけどね!
加地:今後はその空き時間にもう一本撮ることになるかもしれない(笑)。
宮迫:いや、それはアカンアカン!(笑)
蛍原:僕らもそうだけど、スタッフのほうが大丈夫かなと思う。
宮迫:演者もスタッフも疲れきってクオリティ下がってしまったらしょうがないからね。
加地:それはそうですね!(笑)

――「ゴールデンでもやります」と聞いた時の気持ちは?

加地:最初に僕が他局で仕事をしているところに伺って打ち合わせをさせてもらう、っていうのだけが先に伝わって、それでふたりともちょっと身構えていたんだよね(笑)。
蛍原:そりゃ構えるやろ!
宮迫:僕は、そういうこと(ゴールデンで放送する)だと思いましたよ。
蛍原:僕はそういうとき悪い方向に考えてしまうほうなので、スタッフが何か不祥事を起こしたりして番組が終わるんじゃないか、と……(笑)。

――13年以上もの間、この番組が愛されている理由は何だと思う?

宮迫:トーク番組なんだけど、集団コントみたいなところがある。みんなで協力し合って同じ方向を向いて出来るトーク番組、という面では他の番組とは違うかな。
加地:みんな楽しそうにやってくれているし、芸人さんたちの熱が高いですね。
蛍原:視聴者の方々に面白いと言ってもらえるのはもちろんなんですが、身内というか業界の中の人や芸人仲間たちから面白いと言ってもらえるようになったところから始まって、それが徐々に世間に広まっていったような気がしますね。
加地:自分たちが作っている番組ではあるんだけど、そういう反響はどこか他人事のような部分も……。僕たちは、小さい会議室で会議して、小さいスタジオで撮って、編集所で編集して、というスタンスは変わっていないから、実感はない部分もあるんです。

―MCとして印象に残っている回や“くくり芸人”は?

宮迫:“運動神経悪い芸人”ですね。僕はスポーツをやっていたので、初めて彼らを見たときは信じられなくて……。膝がうまく曲がらない“ヒザ神”とか、ボケでもあんな動きは出来ないから衝撃受けたんですよ(笑)。
蛍原:僕は“絵心ない芸人”かな。宮迫さんとは逆の意味で、ですが(笑)。僕も絵心がないので、(ゲストの)芸人さん側の気持ちがわかる回なんです。絵心ない人間としては、あれ以上の絵は描けないんですよ!
宮迫:いやいや、絵心ない芸人さんたちには、いろんなものがああいう風に見えているんだな、と思うと……(笑)。動物園でも、動物があんな感じに見えているってことでしょ。ホラー屋敷ですよ! 子どもが泣くわ!(笑)
蛍原:ちゃんと見えてますよ! でもあれ以上はどうにもできないんですって!
宮迫:有吉さんの再ブレークなんかもありましたね。最近だと永野とか。実際ブレークを期待して来ている芸人さんも多い(笑)。ただね、これから出演する若手に言いたい!“一回で売れようとするなよ!”と(笑)。一回でバシッと売れよう、っていう意気込みでくるから、逆に縮こまっちゃって面白くなくなる、っていう。
加地:そうそう、本領発揮できないような。
宮迫:ガチガチに力入っちゃって、いつも通りに力発揮できない若手たくさんいましたからね。
加地:ゴールデンになったら、よりガチガチになっちゃうかもしれないね(笑)。
宮迫:一回でブレークする人もいるけど、それはあくまで偶然の産物だから! 100%の力を出せるように緊張せずに来てほしいです。

――週に2回になって変えていきたいこと、逆に変わらずにいたいことは?

宮迫:木曜はこれまで通り。日曜はやっぱりゴールデンですからね。子どもたちが見て面白いものがいいですよね。
加地:これまでにゴールデンで放送したスペシャルも、子どもたちがたくさん見てくれていたみたい。だからわかりにくいことはあまりやらずにいたいです。まぁ何が当たるかはわからないところもあって、“芸人体当たりシミュレーション”なんて、本来の今のテレビの流れからは逆行している気もするし。あまりゴールデンと深夜ということに囚われずにやっていってもいいのかもしれないですね。撮ってみてから逆にしてみたり……。
宮迫:なるほど、そういうこともできるのね。じゃあ“紅ショウガ芸人”もやってみる?
加地:いや、食シリーズはやめておこう(笑)。僕らが子どもの頃って毎週楽しみにしていたバラエティー番組があったでしょう? そんな番組を作りたいと思って……。子どもが“見たい!”って思う番組を作りたいんです。マニアックなテーマをポップに発信していくというスタンスは変わらず、子どもから大人までゲラゲラ笑えるような番組にしていきたいと思っています。日曜のゴールデンは激戦区。裏には強力な番組がたくさんありますが、まぁハードルは低く設定して頂いて(笑)どんな感じになるのか、自分でも楽しみにしている部分はあります。日曜日だけだと、それはそれで凝り固まってしまうかもしれませんが、木曜深夜もあるということで視野が広がるという面もあるかもしれません。

――雨上がり決死隊、加地GPにとって『アメトーーク!』とは?

宮迫:司会という立場ではありますが、“芸人さんの遊園地”に来ているような感覚。毎回すごく楽しませてもらっているので、スタジオに来るのが楽しいんです。
蛍原:“僕らの軸となっているとても大切な番組”! 生活の一部であり、生活がかかっている番組です(笑)。
加地:“芸人さんとの部活動”ですかね。

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