ゴーストがジュウオウジャーに嫉妬!? 西銘駿、中尾暢樹との対談で本音吐露

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生誕45周年の“仮面ライダー”、そして通算40作を迎えた“スーパー戦隊”。この2大ヒーローシリーズの最新劇場版として、『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』と『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』(同時上映)が、8月6日(土)に全国公開される。

仮面ライダーゴースト、仮面ライダースペクター、仮面ライダーネクロムが立ち向かうのは、すべての人間をゴースト(幽霊)化してしまおうと企む、謎の仮面ライダーダークゴースト。マコトの父が変身する仮面ライダーゼロスペクターや、ゴーストの映画限定フォームにも注目だ。そして、ジュウオウジャーが迎え撃つのは、全宇宙を自分のサーカスステージにするため、地球を破壊しにやって来た宇宙人ドミドル。悪の陰謀を砕くため、野性を解放したジュウオウジャーが、サーカスさながらのスーパーアクションで大暴れする。

この度、『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』の主人公・天空寺タケル役の西銘駿さんと、『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』の風切大和/ジュウオウイーグル役の中尾暢樹さんにインタビュー。劇場版ならではの魅力や見どころ、撮影中のエピソードなどについてたっぷり語っていただいた。

――いよいよ映画公開ですが、今のお気持ちは?

中尾:初めての劇場版ということで、テレビ放送から半年が経ちみんなが成長した姿がこの映画に詰まっています。大きなスクリーンに映る自分たちの姿を見た時は感動しました。たくさんの思いが詰まっているこの作品を是非ご覧いただきたいです。

西銘:「仮面ライダーゴースト」単独として劇場版になるのは初めてのこと。みんな、初心に戻り気を引きしめて撮影に挑みました。歴代の先輩方と「MOVIE大戦」「仮面ライダー1号」を経ての今回はゴーストの集大成です。僕たちの成長した姿をみなさんに見ていただける機会になりますし、とても嬉しいです。

――最初に映画の台本を読んだ時の感想は?

中尾:劇場版はスケールも大きいので、台本を読んだだけではどんな風に仕上がるのかわからない描写がたくさんありましたが、柴﨑貴行監督の発想力や演出によって生み出された世界観は、僕の想像をはるかに超えた映像に仕上がっていて、本当に感動しました。例えば、ト書き(脚本で、セリフの間に演出をかき入れた文章)に「一輪車に乗るレオ」と書かれていて、「どういう風にやるんだろう」とか(笑)。あと、子ども達と大和が一緒に言う大事なセリフがあるのですが、ここは大切なシーンなので、そこへ向けて自分の気持ちを作っていくなど、本当に台本を読み込んだ思い出があります。

西銘:初めて台本を読んだ時、タケルが消えてしまうのか? と思わせるシーンがあったので驚きました。ラストシーンは撮影場所も一切わからない状態だったので少し不安でしたが、実際その場所に行ってみると、予想以上にピッタリで、本当に綺麗なところでした。諸田敏監督の演出によって想像以上に素敵なシーンになったと思います。また、映画の最初にワープするシーンは、それぞれが違う雰囲気の場所にワープするなど本当にこだわっていて、遠くまで何回も撮影に行きましたね(笑)。

――特に印象に残っているシーンや、撮影での出来事は?

西銘:テレビ放送の本編では、15人の偉人が出てくるのですが、劇場版では100人も出てくると台本に書いてあったので、どんな人物がどんな形で登場するのか色々想像しました。それに、今回100人の偉人が実体化しての出演と聞いてワクワクしていました。最初に実体化した偉人を見た時は、すごく感動しましたね。100人の偉人を前にした時は「あの人はどの偉人かな?」と思いながら色々見ていました。そういうところも映画でチェックしてもらえたらなと思います。

中尾:今回は、映画ならではの規模で1000人のエキストラの皆さんと一緒に、サーカスのシーンの撮影が行われました。本物のサーカス会場で劇団の方たちがジューマンを演じてくださったのですが、リハーサルでもサーカスの演目を披露してくださるなどして、盛り上げてくださいました。実際にサーカスを見に行っているような雰囲気の中で撮影が行われました。

西銘:サーカスを見ている時の中尾君、すごく幸せそうな顔だったね(笑)。

中尾:1000人のエキストラの方たちと一緒にサーカスを見るシーンは、みんな本当に嬉しそうな顔をしていて。僕たちも幸せでした。

――劇場版ならではの豪華キャストもゲスト出演されていますね。

西銘:今回は、沢村一樹さん、木村了さん、2700さんをはじめ、沢山のゲストが出演してくださいました。最初は「緊張するかも」と思っていましたが、現場に行ったらすごく気さくに話しかけてくれて。僕はYouTubeを見たりするのが好きなんですが、沢村さんたちとお気に入りの動画や自分がアップした動画を見るなどして、すぐに打ち解けました。ほかにも、写真集の撮影に備えて腹筋を鍛えたかったので木村さんに相談したら「こうするといいよ」と教えてくれて……なんて優しい方なんだと思いました。皆さんには本当に感謝しています。

中尾:僕たちの映画には、平成ノブシコブシの吉村崇さんが宇宙サーカス団の団長・ドミドル役で出演してくださいました。撮影場所に到着早々、サーカス会場の一番高い所から見下ろすシーンの撮影が行われ、吉村さんは「いきなりこんな高い場所!? 怖いよ~」と叫び、エキストラの皆さんを笑わせていました。それで現場の雰囲気も明るくなったので、本当にエンターテイナーだなと思いました。また、芸人さんだからなのか声がとても大きくて、監督が、アフレコもすごく上手だとおっしゃっていました。

――それぞれ、お気に入りのシーンは?

中尾:子ども達の声援で立ち上がったイーグル(大和)が、ジュウオウジャーの仲間と子ども達全員で「この星をなめるなよ」という決め台詞をいうシーンがお気に入りです。そこは、初めて“大和の姿”で決め台詞を言うシーンなので、イーグルの動きは入れずに、気持ちだけで言葉をぶつけなくてはいけません。どういう風に演じようかすごく練りましたし、感情をこめて演じました。その甲斐もあって、出来上がったシーンをご覧になった方たちから、「あのシーンよかったよ」と言っていただけましたので、是非、皆さんにも見ていただきたいです。

西銘:仮面ライダーゴーストは“切ない仮面ライダー”という面を持っています。序盤から切ないシーンが多くありましたが、タケルとアカリの幼なじみ同士の約束=指切りをするところが、子どもっぽいしぐさだけど、そこからのラストシーンへつながる展開がすごく盛り上がりをみせるので、そこはひとつの見どころだと思います。「ご飯が食べたいんだ」と、敵に自分のやりたいことを投げかけるシーンがありますが、これまでにないライダーだと思いますし、仮面ライダーゴーストにしか出来ないラストシーンになったのではないでしょうか。

――お互いの映画を観てのご感想は?

中尾:タケルと大和は、結構似ている部分がたくさんあって、2人とも、周りのみんな(仲間)にツッコんだりしていませんか? わりと常識があるキャラクターだと思っています(笑)。でも、それぞれ作品の雰囲気は違っていて、今回の映画で僕たち「ジュウオウジャー」は、コメディー要素やポップな印象が強くて、子ども達との熱い友情が描かれています。「ゴースト」は“切ないライダー”というだけあって、タケルとアカリの“約束”のシーンや、タケルが自分を犠牲にしてまで立ち向かうところなど、本当にしっとりしている印象です。ナイトシーンを見ていても、違うドラマのような雰囲気で、大人が見ても、すごく感動できて泣けるシーンもあります。違う雰囲気の2つの作品を同時上映するわけですが、それぞれの作品を見てすごく良い感情になれるというか、うまく組み合わさっていているな、と思います。

西銘:嬉しいですよね。お互いの作品を見ながら、「すごくいいシーンだな」っていうのがたくさんあって。まず、「ジュウオウジャー」で盛り上げてくれて、僕たち「ゴースト」のしっとりした雰囲気のラストシーンを迎えるというのが……。

中尾:映画を見ている側の気分としても“完璧”だなって思いました。

西銘:僕は「ジュウオウジャー」のみんなに、ちょっと嫉妬しちゃいました。もともと子どもが大好きで、スクリーンでみんなの表情を見ていると、胸に問いかけられるというか……。子ども達はとても表情が豊かで、そのパワーに助けられているんだなっていう事に気づかされました。その子ども達と手をつないで気持ちを一つに団結するシーンも本当に素敵だなと思いました。

――最後に、作品の見どころと、ご自身のシーンの注目ポイントを教えてください

中尾:見どころは、エキストラ1000人と作りあげたサーカスのシーンです。エキストラの方たちとの交流もでき仲良くなれたという思い出が詰まっています。ブランコを使うなどサーカスならではのアクションがたくさんあるので、そういうところにも注目していただけたら嬉しいです。僕のシーンでいうと、「この星をなめるなよ」という決めゼリフと、初めて剣を持って戦った場面です。そこも注目して見て欲しいですね。

西銘:「仮面ライダーゴースト」について、ゴースト(タケル)、スペクター(マコト)、ネクロム(アラン)は、父親の死など辛い経験をしていて「なぜこんなに?」と思うぐらい本当に切ないです。映画では、マコトが行方不明だった父・大悟と再会を果たしますが、その親子のやりとりも見どころですし、大悟役を完璧に演じていた沢村さんに役者としてのすごさを感じました。僕自身は、タケルがゴーストとして生きてきて「ご飯が食べたい」という思いを敵に投げかけるというシーンが、ゴーストとして過ごしてきた“1年間の叫び”というふうにも思えました。感情を表に出したお芝居はすごく気持ちがよかったですし、とてもいいシーンだと感じました。

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