吹越満、渡瀬恒彦の影響で「オレは変わったよ!」

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渡瀬恒彦井ノ原快彦らが出演する『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系列、毎週水曜21:00~)が、今年で11年目を迎え、4月6日に初回2時間SPでスタート。これに先駆け25日、都内にて制作発表記者会見が行われ、メインキャストが集結。この11年を振り返り、“一番変わった人”をそれぞれ挙げた。

2016年4月にスタートし好評を博した本作。“昼行灯”と揶揄されているが実はキレもの、という加納倫太郎係長(渡瀬)のもと、個性豊かな6人の刑事たちが捜査中に対立するも、最後はそれぞれの熱い正義感でひとつにまとまり難事件を解決し、刑事たちの“生活者”としての魅力が重厚かつ濃密に描かれた人間ドラマとして、他の刑事ドラマとは一線を画す新しい群像劇として幅広い支持を獲得。昨年10年目のアニバーサリーを迎え、さらなる進化が期待される中、今回は、セミレギュラーとして野際陽子が、倫太郎の亡き妻の従姉・早乙女静香役として出演。倫太郎にとって唯一頭が上がらない存在であり、これまでの9係に新たなエッセンスを加える。

まずは、渡瀬が「『9係』は昨年で10年、今年11作目がはじまりますが、キャストもまったく移動することなく、チームとしてまとまって11年目を迎えることができました。本当に皆様がご覧になってくださるからこそ続いているわけですので、今年もぜひテレビの前に座ってお楽しみください!」と挨拶をし、メンバーそれぞれがこの11年を振り返った。

キャストの中で誰が一番変わったのか? という質問に井ノ原は「津田寛治さんです。先輩に対して失礼だと思うんですが、年々可愛くなっているなぁ、と思うんです」と回答。その理由として「津田さん、羽田(美智子)さんと3人でお弁当を食べる時間がありまして、そのときのゴーヤチャンプル弁当がすごく美味しくて、津田さんと“このお弁当美味しいですね”“ホントだ、美味しいねー。これにして良かったね”という会話をしたんですが、ただそれだけの会話がなんだかすごく幸せで、“ずっとこの時が続けばいいのに”って思いました(笑)」とエピソードを披露すると、津田は「それは僕が変わったというより、イノッチが変わってきていると思う。俺の可愛さに昔は気付いていなかったんじゃない?」と返して、記者陣を沸かせた。

その津田が、一番変わったと挙げたのが中越典子。その理由として「シーズン1の頃は少女のようだったのに、歳を重ねるごとにどんどん“大人の女性”に変わっていって……」と言うと、中越は「たしかに声はハスキーになったと思います。舞台で酷使したからかな?(笑)この11年間でいろんな方と出会い、いろんなお仕事をさせていただいたので、変わったと言っていただけるのは嬉しいことですね」と笑顔で返していた。

そんな中越が挙げたのは、「やっぱりイノッチさんです」と即答。それに対し、津田も「(イノッチは)アイディアを言うようになったよね。お芝居についての自分の意見というか……」と同調すると、井ノ原は「10年以上演じる役なんてなかなかないですし、ずっと見ているのが“自分”ということになってくると、自然とそうなってくるのかもしれませんね。29歳でこのドラマを29歳でこのドラマを始めて、今年で40歳になりますから。それはみんな変わりますよね」と笑顔で語っていた。

そして、羽田は「一番変わったのはやっぱり渡瀬さんかな。今回の現場でもすごく感じたのですが、アイスピックで洋服を破かなきゃいけないシーンがありまして、スタッフの若い方が一生懸命になって、とにかく破こうとしたときに、渡瀬さんが“破ります、ということを相手の役者さんに伝えてからやれ”とおっしゃっているのを聞いて、すごく感動したんです。なぜそれが危ないかをちゃんと教えていこうとされているのを、今年の渡瀬さんには感じるので」。すると、田口浩正も「僕もそう思います」と便乗。「(撮影前に行う)お祓いのとき、渡瀬さんが二礼二拍手すると、流れていたCDの音が飛んだんですよ! そのときに“あっ、この番組、間違いない!”と思いました」と渡瀬の“不思議な力!?”についてエピソードを披露していた。

そんな中、自らを「変わった」と力説したのが吹越満だ。『9係』の現場では、渡瀬が演技だけでなく、撮影の段取りまで考えながら現場のスタッフ以上に、フットワークが軽く、気が利く動きをしているらしく、その影響から吹越は「最近、他の現場で、次のカットの撮影法を考えて、“あのケーブルは今片付けておいた方が早い”とか、“次はレールを使うんだから早く持ってくればいいのに”とか……(笑)。そういうのって覚えてくるんですよね。渡瀬さんに知らないことを教えてもらったという点で言うと、オレは変わったよ!」と述べていた。

最後に原沙知絵は、羽田が「変わった」と思っており、「常日頃からプライベートでもお会いしていて、私はよく知っているつもりでいたんですけど、なんか若返っちゃっているんですよ! 子どもに戻ったような、無邪気な笑顔で、まるで少年のような……。今年のミッチーは何かが違うんです」。これを受け、羽田は「毎年、今年はこんなふうにやろうとか、心模様って変わりますよね。無意識な部分と意識的な部分と両方かもしれないですけど、実は松本プロデューサーに言われた“11年目ではなく、新1年目のつもりでやってください。今回は原点回帰です”という一言で、“原点に戻ろう”と思いました。ですので、無意識にそうなっているのかもしれない……」と語り、会場を和ませていた。

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