北川景子、“樹海”初体験に「タイトル通りのドラマになった」

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女優の北川景子が、3月13日(日)放送のドラマスペシャル『黒い樹海』(テレビ朝日系列、21時~ ※一部地域を除く)で、松本清張作品に初挑戦する。

今作は、時代を超えて読み継がれる国民的作家・松本清張の1960年に刊行された長編小説『黒い樹海』をドラマ化したもので、過去には、映画を含め5回に渡って映像化されており、テレビドラマはいずれも高視聴率を記録。今回、北川を主演に迎え、サスペンスフルな原作の魅力はそのままに、設定を現代に置き換え、よりスリリングなストーリーに脚色されている。過去には、映画を含め5回に渡って映像化されており、テレビドラマはいずれも高視聴率を記録。今回、北川を主演に迎え、サスペンスフルな原作の魅力はそのままに、設定を現代に置き換え、よりスリリングなストーリーに脚色されている。

北川が演じるのは、たったひとりの身内である姉・笠原信子(小池栄子)を不慮の事故で亡くした妹・笠原祥子。姉の死の真相を求めて孤独な調査を開始する姿が描かれていく。共演の、向井理、沢村一樹ら豪華キャストと重厚な旅情ミステリーに挑む。

この撮影は、東京都内のほか、長野県大町市などでも行われており、クランクアップした直後の北川さんをインタビュー。その模様を前編・後編の2回にわたり紹介します。後編では、共演者や、長野ロケでのエピソードについてお話しいただきました。

<後編>

――向井さんと7年ぶりの共演、変わったところは?

以前共演した時は、向井さんが、26か7歳の頃。その時、かなり落ちつきがあって、とてもしっかりしていたのが印象的でした。今回、7年ぶりの共演になりますが、その時から全然変わっていない感じです。今回、向井さんが演じる役どころは凄く難しいだろうなと思いましたが、変わらずに淡々とやられていたので凄いなと思いました。唯一変わったのかなと感じたのは、役者として監督の要求とかを咀嚼するスピードが早くなっていたところです。また、要望以上のものを返せるようになっていたように感じます。この7年間、お互いいろんな作品をやってきたんだな、と実感しました。

――沢村さんとの初共演はいかがでしたか?

残念ながら、あまり共演シーンは多くなかったのですが、とても明るくて優しい方でした。撮影中盤の取材会では「まだ、下ネタを言ってないので、徐々に出していきます」みたいなことは仰っていましたが、そんなことはなく……。向井さんも、まだ(下ネタは)聞いていないって言っていましたね(笑)。

――長野県大町市での撮影はいかがでしたか?

「こんなに雪が……」というくらい、屋根も、道も、木もどこ見ても本当に真っ白でした(笑)。ロケの数日前に凄く降ったそうで、こんなに積もる予定じゃなかったらしいのですが、かえって逆に、雪の中のシーンは幻想的な感じになりました。でも、雪じゃない通常の町も見てみたかったですね(笑)。

――撮影で大変だったことは?

私個人としては、寒くて口が回らないくらいですが、やはり、あの雪山に機材を運んでくださっているスタッフさんと現場を往復する監督が凄く大変だったのではないでしょうか。映像は雪が積もってくれたおかげで、絶対素敵なものに仕上がっていると思いますので、俳優陣も「降ってよかったね」と言っていました。

――旅情ミステリーの魅力についてはいかがですか?

情景で見せる、というところは松本清張作品ならではと思います。クランクアップしたばかりなので、実際の絵がどういうふうに映っているのかわかりませんが、今回でいうと雪山と樹海。雪山では、吹雪いている中、姉の死を追いかけているというのは、すごく絵になるかなと……。都内での撮影でも、いろいろな技術で風情のある感じに撮影していたので、こういうサスペンス、ミステリーの撮り方みたいなものも清張作品だからできる演出なのかな、と思いました。

――樹海での撮影もあったのですか?

はい。今回、初めて行ったのですが、まさか、撮影で来ることになるとは思ってもいませんでした(笑)。そんなに危険な地域へは行きませんでしたが、これより先に行ったら凄そうだなっていうのは肌に感じました。夜に行くと、これがとても怖いんですよ……。劇中に、“樹海にさまよい込んだような”というナレーションが入るのですが、これほどにおどろおどろしい感じ、というものが初めてわかりました。実は、樹海に行く前、そんなイメージをもって他のシーンを撮っていまして、結果として全体的に恐怖をあおるようなトーンとなっているので、まさにタイトル通りのドラマになったのではないかなとは思っています。

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