秋元才加、桐谷美玲は「フランクで、可愛らしい」20歳の学生役で共演

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元AKB48の秋元才加が、『スミカスミレ 45歳若返った女』(テレビ朝日系列、毎週金曜 23:15~)の第2話から、主演の桐谷美玲が演じる大学生・如月すみれと同じゼミの学生・由ノ郷千明役で登場する。先日、都内にて収録が行われ、共演の桐谷について「本当にフランクで、可愛らしい」と語っており、ある“たわいもない話”で意気投合したことを明かした。

このドラマは、「Cocohana」(集英社)で連載中の少女漫画「スミカスミレ」(高梨みつば・著)を初めて実写化したもので、桐谷は、“20歳の女子大生に姿を変えた中身は65歳のヒロイン・如月すみれ”を演じている。65歳の女性・如月澄(松坂慶子)が、ある“きっかけ”によって、すみれという新たな名のもと、戸惑いながらも人生をやり直し始め、初恋をする姿が描かれている。

第1話では、20歳の姿になった澄が、如月すみれと名乗り、“青春をやり直そう”と憧れの大学生生活をスタートさせ、ゼミにも参加。続く、第2話で秋元が演じる千明は、すみれと同じゼミ。しかし、“ある出来事”が原因で、大学をずっと休んでいるという学生役で登場する。この収録後、秋元は次のように語っている。

――撮影に参加されていかがでしたか?

少女マンガ原作の作品で20歳の役を演じるということで、喜びと同時に不安もあったんです。でも、共演者の方々も年齢が同じくらいですし、私自身が大学生活を送ったことがないこともあって、「自分が大学生だったら、こんな生活を送ってたのかな」と思って楽しくなったり……。撮影に臨みながら、改めて学生時代の甘酸っぱい青春ストーリーを思い出したりしている最中です(笑)。

――大学に通っていた友人は多い?

多いですね。私は高校卒業後すぐ芸能界に入ったので、大学生に対する憧れがあったんです。だから、こうして撮影場所も大学の校舎だったりすると、すごくうれしいなって。キャンパスライフを疑似体験できて、すごくありがたいなって思います。

――“甘酸っぱい青春ストーリー”とは高校時代の?

そうですね。あと、10代の頃の恋愛観(笑)? 心の奥底がむずがゆくなるような! だんだん年齢を重ねてくると、落ち着いてくるじゃないですか。だから、原作を最初に読んだ時はキラキラキラキラしてて、気恥ずかしくなっちゃって(笑)。でも、こういうキュンとする気持ちって、女性は何歳になっても憧れるし、ドラマでもそういうシーンがたくさんあるんだろうなって、すごく楽しみで! 千明はすみれ(桐谷)ちゃんの初デートを応援したり、「バレンタインデーに一緒にチョコを作ろうよ」って言ったり、「デート、どうだったの?」って聞いたりするんですよ。さっきもそのシーンの撮影だったんですけど、そういうのも自分の学生時代を振り返りながら演じてて……。「あ、こういう気持ちって大事だな」って、すごく感じました!

――もし、大学に行っていたらと思うことは?

どうですかねぇ……。ただ、この作品の大学生も例えばファミレスでバイトして、みんなで恋愛話をしたりとか、すごく普通の大学生だと思うんですけど、みんな充実してて楽しそうだなっていうのは感じますね。千明に関しては最初、人間関係が面倒臭くて不登校だったというところから始まるんですけど、私自身もそんなに群れるタイプではないので、その点では自分に合ってるのではないかなって感じがしますね。

――千明と自分を重ねた時、共感するところは?

そうですね。似てるな、とは思います。ただ、まだ20歳の頃の“人格形成ができてない不器用な部分”という点に関しては、20代後半の私自身とはまた違うと思うんですよ。そういう20歳ならではの初々しさや、「口にはしてないけど誰かに手を差し伸べてほしい」というような葛藤が見えたらいいな、とは思いながら演じてますね。

――細かい心情を計算しながら、演じてらっしゃるんですね

初登場となる第2話はそうでしたね。すみれが一生懸命向き合ってくれることで、千明も変わっていきますから。ただ、そうやって心を開いていって、第3話ではだいぶ人として変わっているんですよ。そういう意味では、関わる人によってどんどん変わっていく千明を見てほしいなって思います。

――原作はある程度意識されたんですか?

原作を読んだら、千明はそこまで自分の意見を述べるタイプじゃないんですよ。クールはクールなんですけど、どちらかと言うと静かそうな感じだったんです。最初に原作があるとお聞きしていたので、なるべく意識しなきゃいけないのかなって思ってたんですけど、ドラマ版では演じる私に沿って役をちょっと変えてくださっていたんですよ。衣装もクールでボーイッシュなものが多いし、スタッフさんからも「原作の千明は敢えて気にせず、自分の意志を持った女の子として演じてください」と言われたので、今も自分自身を生かして撮影に臨んでいる感じですね。そんな中でも20歳という設定は忘れないように(笑)、テンションだけはそこに持っていけるように……とは意識しています。

――桐谷さんとは親友になっていく役柄。共演されての印象は?

本当にフランクで、可愛らしいなって! たぶん撮影で一緒にいる機会が多くて、実年齢も同じくらいだからかもしれないですけど、普段は本当にすみれと千明の関係に近いんです。さっきも食事の話をしてて、私が「あんまりオムライスは好きじゃないや。和食の方が絶対いいわ」って話をしてたんですね(笑)。でも、21歳の小槙まこちゃん(西原美緒・役)は「オムライス、好きです」って言ってて。そしたら、美玲ちゃんも「和食がいい」って言ったので、「だよね~!」って。いつも、そういうたわいもない話をしながら(笑)、意気投合してます。

――和食の方がいいんですね(笑)

もともと薄味が好みで、和食が好きっていうのもあるんですけどね。まぁ、言っても私、今年の7月で28歳になるアラサーですから(笑)! それで20歳の役を演じさせていただけるなんて、本当にありがたいです。男性だと、20代後半になっても学生の役をやってらっしゃる方も多いじゃないですか。でも、女性だと高校生は難しいし、大学生でギリギリだと思うんですよ! だから、最初は不安もあったんですが、この役をやらせていただいて、気持ちも見た目も若返ってる感じがします。『スミカスミレ』じゃないけど(笑)。

――アンチエイジング的な(笑)?

そうです、そうです! ほかの現場に行ってもよく、そんなに変わんないですけど「23~24歳くらいだと思いました」って言われるんですよ。それで「あれ?」って。

――そういう影響ってあるんですね。

そうなんですよ。役の影響ってあるんだなって気づきました。

――ちなみに、秋元さんは20歳に戻りたいと思ったりしますか?

ないんですよねぇ……。今が楽しい! だから、逆にこれからの30代、40代が楽しみって思うんですよ。もちろん、客観的に20歳の頃の自分を見てみたいっていうのはありますけどね。当時はすごく一生懸命でがむしゃらで、頭が堅かったので、顔つきも(今と比べて)だいぶキツいんですよ。

――当時は「何でもやらなきゃ、やらなきゃ!」って、自分を追い詰めてた?

グループ(=AKB48)在籍時で、毎日すごく忙しくて、本当にがむしゃらだったので。だから、その時に戻るんじゃなくて、客観的に「そんなに頑張らなくていいんだよ」って思いながら、振り返りたいなって気持ちはあります(笑)。

――もし、黎(及川光博)さんが来て「若返らせてあげるよ」と言われたら?

結構です(笑)! 戻っても、20歳の自分には何もできないと思う。その時期はそれしかできなくてよかったんだろうなって思うし……。澄(松坂)さんくらいお年を召してたら、「若返ってこうしたい!」っていうのがあるかもしれないけど、私自身は今が一番楽しい時期なので! 20歳に戻っちゃったら、逆に楽しくないかもって思っちゃうかも(笑)。今の方がやれることがたくさんあるし!

――今の方が充実してるから、若返っても拍子抜けしちゃう?

はい。もちろん、今よりも頑張れたことはあるかもしれないけど、実際にこの7年間じゃ、そんなに変わんないだろうなって。

――これまでの人生に後悔はない?

(即答で)ない!

――そう言いきれるなんて、素晴らしい!

今のところ、ないですねぇ。それか、嫌なことがあっても、すぐ忘れちゃってるんだと思います。まったく引きずらないですね。

――逆に、「年を取らせてあげるよ」と言われたら?

そうしたら、45歳くらいの自分を見てみたいかもしれないです。

――45歳というのには意味があるんですか?

年齢にあらがうんじゃなく、ちゃんと老いとかを受け止めつつも、カッコいい女性になれてるかなって、気になるんですよ。

――45歳くらいが、女性としてある種完成される時期だというイメージが?

そうですね。25歳くらいで人格はだいたい形成されるっていうじゃないですか。で、「40歳までは一生懸命頑張れ」って、周りから言われたんですよ。「自分がやりたいことを一生懸命やって、それがだんだん結果として出てくるのが40歳から先だよ」って。なので、45歳くらいの時に自分がどうなってるのかなって、すごく気になるんです。ミセスっていうのかな……カッコいい女性になるか分かれるじゃないですか!

――ミセス(笑)!?

マダム!? なんか日本語でいい言葉がないんですよね(笑)。婦人? なんかその年代に(自分自身が)憧れる女性が多いのかもしれないです。

――秋元さんが目指すのは婦人の方?

いつかカッコいい40代の女性の固有名詞みたいなものができたらいいなって。

――いっそ、その言葉を秋元さんが作るというのは?

あ、作りたいですね! 海外に行くといつも思うんですけど、老いに対して引け目を感じるのって日本だけだなって。なんか、それって嫌だなって思う……。

――美魔女いう言葉もありましたが……

あ! 私、「美ST」(美魔女になるための美容情報が満載の40代向け雑誌)が大好きで読んでるんですよ! あの雑誌に出てらっしゃるモデルの方々は努力してるじゃないですか。20歳くらいで化粧水がどうとかって言っても、「そもそも若いんだからさ」ってなるけど、あの方たちは一生懸命努力をして、あの美しさをキープしてるわけですから! あの雑誌を見た方が参考になるんですよね。

――女優としては45歳くらいにどうなっていたいですか?

20代後半から30歳に向けてが、役的には一番難しいと思うんですよ。若くもないし、かといってお母さん役とか、おかみさん役には年齢が足りない。ちょうどその時期にいる今のうちに、いろんな経験をして、いろんな役と一生懸命向き合いながら、力をつけていきたいなって思いますね。そうする中で、自分の生き方も顔つきに出てくると思いますし。結局、役というのは与えられない限り演じることはできないし、そういう自分の生き様によって、与えられる役も変わってくるのかなって思ってます。

――学生役は何歳までできそうですか?

いや、もう今回で見納めじゃないですかね(爆笑)。そういう意気込みで、後悔しないようにいつも演じてます!

――オファーが来れば、まだまだやりたい気持ちは?

はい。でも、見ている人が「ん?」って思ったら、やらない方がいいと思うんですよ。自分がやりたいと思っても、学生に見えないんだったら、やらない方がいいなって。(学生役ができるとしても)せいぜい、あと1年ですかね……。30歳になったら、きっと学生役はできないですよ。ましてや、私は童顔でもないし、背が小さいわけではないので。まぁ、学生に縛られず、求め続けられる限り、いろんな役をやって学んでいきたいと思います。

――先日、第1話が放送されましたが、ご覧に?

見ました! キュンとしました。ちょっとくすぐったくなる感じ(笑)? そんな感じの作品を今、このタイミングで堂々とやる感じがカッコいいなって思いました! また、ネコちゃんも可愛いし、及川さんもカッコいいですし! 一緒に撮影してても、なんか色気があるといいますか……。男性の色気と女性の色気ではまた違うかもしれないですけど、学びたいなって。とにかく、一つ一つの動作がしなやかで。

――スマートですよね。

そうなんです! ちょっと見ちゃう、みたいな。

――最近、特にカッコいいと思った及川さんの“スマート”エピソードは?

第2話のクラブのシーンで、及川さんがすだれをスッと手でよけて登場した姿を見て、「カッコいい~!」と思って……! 言っても、化け猫の役じゃないですか! でも、及川さんの存在感で、違和感がないんですよ。素敵だなって。爽やかな真白くん(町田啓太)もそうなんですけど、みんな「ステキ」って。片仮名で「ステキ☆」みたいな(爆笑)! もうドラマの中に「ハートマーク」と「キュン」と「好き!」がいっぱいあるので、きっと少女マンガが好きな方はハマると思うんですよ。今もコミックが好きで読んでいる30代の方も多いし、学生の方もリアルタイムで見られる放送時間帯だし。また、小日向(文世)さんとか、若手俳優さんも含めて、お忙しい俳優さんがたくさん出てらっしゃいますし、もう女性は目が大変ですよね! まさに眼福ですよ!

――例えば及川さん、町田さん、高杉真宙さん、竹内涼真さん、小日向さんが目の前に並んでいたら、どなたを選びますか?

私はコヒ(小日向文世)さんですかね! そう言えば、きっと年上の男性も「オレもいけるんじゃないか」って思ってくれるから(笑)。

――それ以外に、コヒさんを選んだ理由は(笑)?

今の理由以外に(笑)? コヒ(小日向文世)さんは大らかだから、私が落ち込んでても「大丈夫だよ~」って言ってくれそうじゃないですか。この年齢になると、包容力のある男性がいいなって思うんですよ。ただ、その一方で、20代前半の時はあんまり思わなかったんですけど、最近は「あれ!? 年下もいいんじゃないかな」って気持ちにもなってきました(笑)。

――私が引っ張ってあげたいわ、みたいな?

そういう気持ちが出てきたんですよ! 自分も経験を重ねてきたし……っていう自信もちょっと出てきたのかな、とも思います。

――余裕が出てきたんでしょね

以前よりは、ちょっと出てきたのかなって思いますね。

――先ほどの「今が一番楽しい」っていう言葉が嘘じゃないいかなとも……

ホントですか(爆笑)!? ホント、今が一番楽しいんですよ!

――見どころ&メッセージ

第2話は千明のメイン回になっているので、その登場をまずはご覧いただきたいです! そこから、どうすみれと関わって、どう心を開いていくのか……。見ていて、すごく面白いキャラクターだと思います。頼もしい面や弱い面、たまに女の子っぽいところや優しいところもある“すごく表情豊かな千明”をぜひ楽しんでいただけたらなって思います。

――先々、千明の恋が描かれたりは?

あるんですかね? どうなんだろう!? でも、そういう女の子っぽい面もちょっと見えたら、いいですよね! 実際どうなるかは私も分からないですけど、すみれをバレンタインデーのチョコ作りに誘うのも千明だったりするし、一話ごとにそういう細かいところで「この子、こういうこともできるんだ!」って発見がある、面白い役だと思います!

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