上川隆也、最新の“痴漢冤罪防止策”に「凄い時代…」

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俳優の上川隆也が6日、六本木・テレビ朝日本社にて、自身が主演するドラマスペシャル『検事の死命』(テレビ朝日系列、1月17日放送 21:00~)にちなんで行われた“痴漢冤罪対策講座”に出席。講師を務めた弁護士の巽周平氏から様々な“痴漢冤罪防止策”を学び、「ここまでしないと自身を守れないの?」と驚きの声を上げた。

『検事の死命』は、2015年1月24日放送に放送されたドラマスペシャル『最後の証人』(テレビ朝日系列)のシリーズ第2作目。『最後の証人』は、注目の作家・柚月裕子氏が弁護士・佐方貞人を主人公に描いた人気シリーズの第1作目を映像化したもので、上川は、勝算ゼロの裁判に挑む弁護士・佐方貞人を演じたが、今作では、佐方がまだ検事だった時代が描かれる。

今回、物語の根幹となるのが、電車内で起きた痴漢事件。えん罪なのか否か、その真相に佐方が挑む姿が描かれており、これにちなんで“痴漢冤罪対策講座”が行われた。痴漢被害は、都内で年間約2000件あり、届け出ないケースもあるため、実際はもっと多いらしく、そのうち何件が冤罪なのかを推定するのは難しいのが現状。そこで巽弁護士は、「いったん、痴漢と疑われて、逮捕され、起訴され、裁判になってしまうと、日本の刑事裁判では、9割以上の確率で有罪になってしまい、無罪を証明するにはかなりの労力が必要とされます。また、無罪になったとしても、場合によっては、その時すでに職や家族の信頼を失ってしまうこともあるので、冤罪事件に巻き込まれることは極めて大きなリスクがある」と話した。

その対策として、特に満員電車では「両手をあげる」「通勤ラッシュを避ける」「いつもと違う通勤経路を通らない」と注意すべきポイントが紹介。上川から「荷物を網棚において、片手はつり革に捕まり、片手で本を読むのが有効的では?」と提言され、巽弁護士も「とてもいいです」と絶賛。それに対し「電車の中でスマートフォンを操作していたことを裁判で証明することによって、痴漢ができない状態だったと証明できたケースもあります」と加えると、上川は「盗撮で疑われることは?」と質問。すると、「スマートフォンのデータを解析しますと、ゲームをしていたなど、その時に何を操作していたのか証明することが可能なので、場合によっては、本を読むよりかは、スマートフォンを操作するほう“有効”かもしれません」と。上川は「そこまで解析できるんですね。なるほどね~」と感心しきり。

また、疑われてしまった場合について、巽弁護士は“名刺を渡してその場を立ち去る”ことが有効であると紹介。「やっていないのであれば、弁解し逃げる理由もないというのが本来だと思いますが、その場にいると、警察官が来て逮捕される可能性がありますので、“逃げるのではなく、ここ(名刺)に連絡先は書いてあるので”と伝えて堂々と立ち去るのが良い」と解説。名刺が無い場合は、身元をメモに書き、免許証などと照らし合わせて、そのメモが間違いではないことを確認してもらい、それを渡して立ち去るのが良いと補足していた。

続けて、実際に訴えられてしまった場合については、「すぐに弁護士に連絡を」と巽弁護士。「最近は、痴漢冤罪保険というものがあります。もし冤罪に巻き込まれてしまった場合、すぐに弁護士が急行してくれるという保険です」と紹介。それに対し、上川は「それが(保険の商品として)成立するくらい一般的になってきているんですね。凄い時代ですね~」と驚く中、さらに巽弁護士は「もう一つあるとすれば、電車内で間違われた際、その周りの方の連絡先を聞いておくことも有効です。そうすることで、“私は電車内ではこうだった”と証言してもらえることに繋がる」とさらなる防止策を付け加えた。講習後、上川は「ここまでしないと自分の身を万全の状態で守れないという……。一つひとつが驚きの連続です」と充実した様子で感想を語っていた。

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