ビートたけし「天然ものには勝てない」“号泣県議”野々村被告に演芸大賞を!?

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ビートたけしと爆笑問題(太田光、田中裕二)が、2015年日本をザワつかせた“あの人、あの話題”をメッタ斬りする『ビートたけしのTVタックル年末スペシャル』(テレビ朝日系列)が、12月27日(日)の20時54分から放送。

2015年最後の「TVタックル」は、今年の日本をザワつかせたニュースな人物20人を街行く人に調査し、そんな“街の声”をもとに番組が独自で集計して “お騒がせな人物”20人を決定。そして、話題となった騒動の“その後”を追跡取材し、当事者や関係者をスタジオに招き、ビートたけしと爆笑問題を中心にスペシャルトークを展開する。

まず、2月に小向美奈子受刑者、6月に桂銀淑被告が逮捕されるなど、今年も芸能人たちが覚せい剤で逮捕されたが、なぜ覚せい剤をやめられないのか? たけし、爆笑問題は芸能界にはびこる薬物問題をどう考えているのが、トークを展開する。

そして今年は、芸人のピース又吉が、「火花」で芥川賞を受賞し、純文学作品にもかかわらず、245万部を売り上げる大ヒットを記録した。同じく芥川賞を受賞した羽田圭介の「スクラップ・アンド・ビルド」も純文学としては異例の19万部を記録。今回、その羽田がスタジオに登場し、たけし、爆笑問題と、最近多くなったテレビ出演についての考えや、羽田がオススメの本を紹介する。

11月には、政務活動費の詐欺罪で告訴された“号泣県議”こと野々村竜太郎被告が初公判をドタキャン。公判当日にマスコミと鉢合わせしてパニックになった、というのが、その理由だが、そんな野々村被告の心理状況を臨床心理士の矢幡洋氏をスタジオに招いて分析する。矢幡氏が言う「感情失禁」とは?

さらに、東九州自動車道建設に反対し、土地の明け渡しを拒否していたミカン農家の岡本栄一さん。ついには行政代執行で畑から強制的に排除されてしまったが、その後のミカン農園はどうなっているのか? スタジオには岡本さんが農園でとれたミカンを持って登場。現在の農園の様子や農作業について紹介しながら、現在の思いを語る。そこに、八代英輝弁護士も加わり、たけし、爆笑問題らが素朴な疑問をぶつけつつ、“騒動”をぶった斬る。

そのほか取り上げられる話題は、2020年東京オリンピックの新国立競技場&エンブレム問題、福山雅治&吹石一恵など芸能界の結婚ラッシュ、芸能担当記者による緊急座談会を踏まえての来年結婚しそうなカップルは? などなど。結婚ラッシュでは、福山&吹石の結婚発表と同日に一般女性との結婚を発表した千原ジュニアが、結婚しそうなカップルの話題では熊切あさみ、陣内智則がトークに参加。たけし、爆笑問題に突っ込まれつつ、それぞれの思いを語る。この日、収録後には囲み会見が行われ、たけし、爆笑問題、阿川佐和子、大竹まことがそれぞれ感想を語った。

[ビートたけし]2015年を振り返っても、やっぱり相変わらずだな、と。日本は幸せだと思います。内戦もないし、飢えている人も外国ほど多くはないだろうし。ただ、ジイさんがはびこって仕方ないと言われると、ちょっとこたえますね。自分もいつくたばろうか、と思うんですが、自分でくたばるわけにもいかないし、人に頼むわけにもいかないし(笑)。今年は映画とドラマと、落語もやったりして忙しかったですね。来年はテレ朝主催で個展も準備しているんです。なんだか年をとればとるほど忙しくなってきて、どうなってんだ、という感じです。だからといって大儲けしているわけでもない(笑)。番組で出てきた人で気になったのは、野々村被告に尽きるね。これにはかなわないと思った。いくら芸事を考えても天然ものには勝てない、という感じ。東スポ演芸大賞をやろうかと思うぐらいです(笑)。

[太田光(爆笑問題)]やっぱりたけしさんと皆さんで番組をやるのは楽しいですね。もうちょっといろいろやりたかったですね、まだ足りない感じがするぐらいです。今年は田中の結婚があったんで、いろいろ気を使わされましたね。結婚前に言ってはいけないと言われていたので。僕としては言いたくて仕方がなかったけど、それも言えずに。流行語大賞も狙ったんです。田中の結婚会見のときに“ぽんぽこ婚と書いて下さい”とスポーツ紙の方に言って、実際に書いてもらったスポーツ紙もあったんです。だけど、流行語大賞にノミネートもされずダメでした。やくみつるに金を払う、とも言ったんだけど、それでもダメで。残念でした。僕の気になる人は、チャーリー・シーンですか。俺を上回る男が出てきたな、と。大したもんだな、と思いましたね(笑)。

[田中裕二(爆笑問題)]この番組ではいつもそうなんですけど、二人(たけし、太田)とも放送できないことを言うので、もしかしたらカットしすぎて番組の尺が足りなくなるかもしれないですね。2時間半スペシャル用に、これだけ長い時間収録したのに。それが少し心配です。でも、楽しいですね。だんだん突っ込んでいると、たけしさんは大先輩ですが、太田と扱いが一緒になっちゃう。そこが申し訳ないなと思います。僕の場合、今年は“ぽんぽこ婚”があったので(笑)。番組に出てくる俺の映像が電話をかけるポーズになっているんだけど、あれは“はい、こちらぽんぽこ商事です”というのをやっているだけ。でも、その説明がないから、見ている人は“なんだろう”って思いますよ。それも心配。でも、今回、結婚祝いをたけしさんからいただきました。素晴らしい絵を描いていただいたんです。とてもうれしかったですね。僕の気になる人は、佐野研二郎さんですかね。まさに今年を象徴する人。ただ、僕は個人的にあの人は悪いとは全く思っていないんです。必ず発表直後の幸せそうな写真が出るじゃないですか。あの悲哀がたまらないぐらい切ないですね。

[阿川佐和子]爆笑問題のお二人といらっしゃるたけしさんは、はつらつとなさっているので。それだけ発言も自由になるから、放送では使えないところもいっぱいあると思うんですが、その中にもピリッとしたものが時々挟まれたりするのが普通の報道番組とは違うところだと思います。みかんもおいしかったし、皆さんに見ていただきたいです(笑)。今年は野坂昭如さんがお亡くなりになり、「タックル」でお世話になった方が一人ずつお亡くなりになっていく、「タックル」という番組が長く続いているからでもありますが、寂しいなと思いますね。

[大竹まこと]今回もすごい方がゲストで登場してくれましたね。本当にすごいなと思いました。放送当日、たけしさんはこの番組と超常現象の特番と二段重ねですよね。僕らはこの2時間半だけで済んでいますが、見ている方は5時間ぐらいテレ朝にクギづけってことになります。これはスゴイことですよ。今年は、蛭子能収さんが「ひとりぼっちを笑うな」という本を書いて、それが8万部ぐらい売れているそうです。すごい数字ではないですが、時代が変わると、自分のことしかしないような人が脚光を浴びるのかな、と。それが現象として面白いなと思っています。ピエロがピエロでなくなっていく、そのような感じがして、ちょっと気になっています。

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