向井理「監督からのムチャぶりはドキドキします」

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向井理が主演し、10月からスタートするドラマ『遺産争族』(テレビ朝日系列、毎週木曜21:00~)の撮影が開始され、9月某日、とあるレストランにて“食事会のシーン”の撮影が行なわれた。

井上由美子が脚本を手掛けるこの作品は、遺産相続問題が勃発する家に婿入りした若き研修医が、愛憎にまみれた相続騒動に巻き込まれていくさまを描いたヒューマンホームドラマ。

この日の撮影は、今作の主人公で研修医・佐藤育生役の向井、育生と結婚することになる社長令嬢・河村楓役の榮倉奈々、楓の父でカワムラメモリアル社長の河村恒三役・岸部一徳、楓の母・陽子役の余貴美子、そして育生の母・佐藤華子役の岸本加世子が集結し、河村家・佐藤家両家が顔合わせをする“食事会のシーン”。

行われたのは、「恒三からの突然の婿入り要請に育生も華子も驚愕する」といった場面の撮影で、“あまりに不躾な恒三の発言に、華子が激怒し、席を立つ”というシリアスなシーンにも関わらず、松田秀知監督から岸本に衝撃的な芝居の注文が入ったせいもあり、カットがかかるとキャスト陣からは笑いが起きるなど、撮影現場は和気あいあいとした様子で進行。撮影開始から数日にも関わらず、温かい空気が流れていた。

その後、両家顔合わせ食事会のシーンを終えた向井と榮倉を囲んでの取材会が行われ、クランクインした感想や撮影現場の様子、自身の役柄に関するイメージなどが語られた。

撮影を終え、向井は「みなさんとの共演はとても楽しいですし、やりやすいです! でもそれ以上に松田秀知監督が手強くて……(笑)。久しぶりの監督からのムチャぶりはドキドキしますけれども、指示は的確ですし、キャラクターが立つように計算されています。厳しくもあり、楽しくもある演出なので、勉強になります」とコメント。井上氏の脚本に関しては、「とても生々しい本だなぁ、という印象です。かといってありふれた、どこにでもあるような話なわけではない。そのバランスがとても不思議な脚本だな、と思いました。実際に演じ始めてみると意外と自然で、あまり狙わずに演じていったほうがいいのかな、と。みなさんとの掛け合い、会話劇の中で自然に作り上げていきたいと考えています」と語っている。

自身も初と初となる婿役については、「まず日本を代表する婿といえば“マスオさん”ですので、“ああいう感じなのかな”と意識はしてみました(笑)。でもそういう“型”というより、このドラマは育生という人間が結婚をして“婿”になり、どう生きていくのか、というお話だと思うので、一般的な“婿”というものを意識するよりは、台本のシチュエーションの中で育生だったらどうするだろうか、ということを考えながら演じていきたいと思います。シリアスにしすぎず、コメディにもなりすぎず、絶妙なバランスの部分をベテランの役者さんたちと組み合って、作り上げていきたいですね」と。

一方、向井とは過去に2度共演経験のある榮倉は、今回向井とは初の夫婦役。これまで、「(向井さんとは)変わったシチュエーションの役が多かったので、お芝居をしっかりやるのは実は今回が初めてなんです。『遺産争族』というタイトルではありますが、相続争いに巻き込まれている若い二人のラブストーリーであってほしいな、とわたしは思っています。そこのふたりの空気をちゃんと出せたら、まだ遺産相続という言葉にピンときていない方も入り込みやすいかな、と思っています」と語り、監督に関しては「すごくディテールにこだわる方で、人間の生理現象みたいな部分を要求されるので、大変そうだな、ってハラハラしています。もしわたしにも要求が来たら……根性試されているつもりで頑張ります!」と笑顔で語っていた。

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