松山、我慢の第3ラウンド あのバンカーでのトラブルも

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第144回全英オープンゴルフ(セントアンドリュース・オールドコース)は現地19日、第3ラウンドの競技が行われた。10位タイでスタートした松山英樹は周囲がスコアを伸ばす中、スコアメークに苦しんで3バーディ、2ボギー、1アンダー71でのラウンドとなり、通算7アンダーの18位タイに後退した。

強風での順延が続いた前日とはガラリと変わって、ほぼ無風と言っていい良好なコンディションとなった第3ラウンド。早い時間帯からラウンドしたグループは着々とスコアを伸ばし、松山の周囲のグループも前半から飛ばしていく。

そんな中で松山は、2番でロングパットを沈め幸先のいいスタートを切ったが、ここから我慢のゴルフが続いていく。3番から8番まで、アイアンでピンに絡めはするものの、難しいラインが残ってバーディトライが決まらない。9番で絶妙なセカンドからバーディを奪い、12番でもスコアを伸ばして一気にチャージがかかるかと思われたが、ここからが更なる試練になった。

14番パー5で第3打がショートしてボギーを叩くと、最難関の17番パー4で第2打がグリーン手前のロードバンカーへ。1978年、トップタイを快走していた中嶋常幸がこのバンカーに捕まり、脱出に4打を要して優勝戦線から脱落したことから「トミーズバンカー(トミーは中嶋の愛称)」とも呼ばれるこのバンカーからのリカバリーは、やはり壁を越えられず再びバンカーに戻ってしまう。それでも松山は4打目でピンそばへのアプローチを成功させ、何とかボギーでこのホールを切り抜けた。

結局松山は、中盤までの貯金を何とか残す形で3バーディ、2ボギー、通算7アンダー。ショットでのミスらしいミスは14番と17番しか無かっただけに、数少ないミスがボギーに直結してしまう残念な内容になった。序盤でバーディラッシュを逃してしまったことについて「17番は仕方ないところがあったけど、そこに至るまでの自分が残念だった」と振り返った松山。首位とは5打差、ギリギリで上位戦線には踏みとどまる恰好になったが、日本人初の栄誉に向けて最終日は大爆発が必要になった。

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