ドリカム中村正人「メロディーがなくなっても吉田美和が紡ぐ詞は残る」和歌に感銘

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平日の午後帯にMBSで放送されている情報番組『ちちんぷいぷい』(毎週月曜~金曜、13:55~17:50)。木曜コーナーのひとつ「昔の人は偉かった」では、くっすん(ラジオDJ・タレントの楠雄二朗)と河田直也アナウンサーが、日の出から日の入りまで、偉大な先人の足跡をたどっていく。

現在このコーナーでは、「百人一首 完全制覇をめざせ!」と銘打ち、それぞれの和歌にゆかりのある地を巡っている。12月10日の放送では、京都から滋賀へ、厳しい峠越えを敢行した。その中で登場したのは、春道列樹による一首「山がはに 風のかけたるしらがみは 流れもあへぬ 紅葉となりけり」。

「山の中に流れる川に風が作った美しい柵があった。それは流れることができない紅葉の集まりだった」という意味だ。水流をせき止めるために人の手で作られた、杭を打ち竹や木を渡した“柵(しがらみ)”。そこに、風が運んできた紅葉が流れてきては溜まっていき、秋色の美しい柵と成る。この光景を、“風が作った”と擬人法を用いて“風のかけたるしらがみは”と表現した。この言い回しは平安時代には大変画期的なものだったそうで、百人一首の撰者・藤原定家もいたく気に入り、彼自身の和歌にも用いたほど。さらに、室町時代には能、江戸時代には歌舞伎などにも使われるなど、多大な影響を与えたという。

スタジオゲストのDREAMS COME TRUE・中村正人も、感銘を受けた様子で「吉田美和が紡ぐ詞もこんな感じですね。メロディーがなくなっても、言葉はのこる」とコメントしていた。

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