窪田正孝「悔いはないラスト」『僕やり』最終話オリジナル展開に自信

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窪田正孝主演のドラマ『僕たちがやりました』(カンテレ・フジテレビ系、毎週火曜21:00~)が、19日の放送で最終回を迎える。窪田が、最終回を前にコメントを発表した。

本作は、凡下高校のトビオ(窪田正孝)、伊佐美(間宮祥太朗)、マル(葉山奨之)とOBのパイセン(今野浩喜)らの姿を中心に描いた青春&逃亡エンタテイメント。トビオたちは、市橋(新田真剣佑)をはじめとする不良たちに復讐するため、イタズラ心で矢波高校に爆弾を設置。すると、威力の弱いはずの爆弾はプロパンガスに引火し大爆発。10人もの死者が出る大事件に発展してしまい、トビオたちは逃走劇を繰り広げることに。しかし、パイセンが逮捕されると、パイセンの父である裏社会のドン・輪島宗十郎(古田新太)が身代わりとして用意した男が出頭。トビオたちは事実上無罪になる。

そして迎えた第9話。市橋の自殺や刑事・飯室(三浦翔平)の言葉で、トビオたちは自らの犯した罪の意識にさいなまれ、自首を決意。トビオは彼女の蓮子(永野芽郁)にも理由は言わず一方的に別れを告げた。翌朝、自首をするため、コンサート会場に行き、その観客の前で声高らかに「僕たちがやりました!」と宣言。そこへ突然マスクをした男4人が乱入してきて、トビオたちは拉致されてしまった。

そして迎える最終回。ドラマ版では原作と異なる展開となることは既報の通りだが、米田孝プロデューサーは15通りものラストから絞り込んだことを明かし、窪田も「僕からもアイディアを出させてもらいました」と明かし、「トビオとして、悔いはないラスト。原作を読んでいても違和感もなく、気持ちはスッキリしました」と自信をのぞかせた。

また、一つ一つのシーンが濃かったという撮影について「ビルとビルの隙間で、パンツ一丁でドーナツにかぶりつき、逃亡劇をしていた時は、自分自身も追いつめられていったし、(第6話の)ボウリング場でパイセンに声をかけられ、4人で再会できたときは本当に嬉しかった。大人になり切れず、もがいているトビオを演じることはすごくやりがいがありました」と振り返った。

一方で「どうしても役の影響を受けてしまうことはある」と語った窪田。撮影期間中は、作品のテーマでもある“罪との向き合い方”を考えていたと言い、「殺意をもって殺したわけではないので、余計に他人事のように感じてしまう部分もあったのですが、市橋が亡くなってしまった時に、罪の重さが形を変えてのしかかってきました。ある種の恐怖でした」と告白。トビオの心情とシンクロし、ずっとモヤモヤが消えない中で芝居に挑んだという。

またヒロイン・蓮子については「(第9話で)“別れよう、一生会いたくない”と言った時は、トビオの決意を感じました。それと第9話の水族館のシーンでかかったナレーション“無言のままでもいい。そんな関係を愛っていうのかな”というセリフはグッときましたね。世の中、好きだけど出来ないことはたくさんあるし、トビオと蓮子がそれを体現していた」と語った。さらに伊佐美、マル、パイセンとのシーンについては、「4人でいるときはどんどん自由になっていきました。流れのままにやってみようとする部分は、台本にとらわれない作品の強さでもある」と、4人のチームワークや場の空気感の良さについて振り返った。

「人は間違える生き物、間違えた時にどうするのか―」。19日放送の最終話では、動物のマスクを被りトビオたちを襲ったのは、輪島の指示を受けた西塚(板尾創路)、玲夢(山田裕貴)たちだったことが発覚。4人が前代未聞の自首を決行する一方、事件の真相を明かした動画をインターネット上に公開されたことに激怒した輪島から、パイセンを殺せと命じられたというのだ。「小坂秀郎(パイセン)はこれから殺される。あなたたちはもう関係ない。全部忘れてください」。西塚はトビオ、伊佐美、マルにそう言い放つと、パイセンを残して10秒以内に消えろと迫る。一方、動画を見た蓮子は事件の全貌をようやく知り、トビオの元に駆けつけるが、すでにトビオらの姿はない……。同じ頃、安否もわからないトビオらの行方を追う飯室に、菜摘(水川あさみ)はある重大な事実を打ち明ける。

米田プロデューサーは、「トビオたちの犯した罪は許されませんが、自らの過ちにどう向き合い、どう行動するか?“生きる”ことをテーマにし、原作とは違う、一歩進んだ罪との向き合い方をします。その先をどう生きていくのかを感じられるようなラスト」と語っており、原作・金城宗幸も太鼓判を押す出来になったと自信を見せている。

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