不倫ドーン!『あなそれ』原作との違いを分析

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漫画家・久保ミツロウ、エッセイスト・能町みね子、音楽プロデューサー・ヒャダインの“こじらせ系”クリエーター3人が、毒舌&妄想&本音トークを繰り広げる一風変わった文化的おしゃべりバラエティ番組『久保みねヒャダ こじらせナイト』(フジテレビ系列、毎週土曜深夜)。5月27日の放送では、星野源の新番組や人気のドラマの話題で盛り上がった。

出演者の近況を報告する「久保みねヒャダ近況まとめ」で、能町による「星野源さんは芸能界一女装が似合うのでは…。美人とか女の子みたいとか言われるアイドルとかより似合うのでは。違和感なさすぎ」というツイートを紹介。歌手であり俳優の星野源による初の冠番組『おげんさんといっしょ』(NHK総合)で、星野が女装したことについて触れ、「星野源さんみたいな薄めの顔のほうが違和感ないんですよ」と能町。ヒャダインも「本当におキレイですよね」と同意し、また、「この番組すごい好きで」と打ち明けた。

星野源を筆頭に、細野晴臣、藤井隆、宮野真守や高畑充希らが出演した『おげんさんといっしょ』について、久保は「全年齢向けに、家族で観られる番組に仕上げているなって思って」と番組の感想を述べ、「あんだけ出演者がいる割にはサクッと短かった気がするし、いや全員もっと色々できるよって人たち集めているし、贅沢な番組」と絶賛した。

『おげんさん』の話題で盛り上がる3人だったが、ここで能町が「他局の番組の話ばっかりしてますけど」と指摘。これにかぶせるように、ヒャダインが「他局といえば、『あなそれ』」と、TBS系列で放送中の人気ドラマの話を振るのだった。

いくえみ綾の漫画原作を女優の波瑠主演でドラマ化した、『あなそれ』こと『あなたのことはそれほど』。不倫をテーマにした先の見えないストーリーや、波瑠の夫役を演じる東出昌大の怪演が話題になっている。ヒャダインは「波瑠さん、東出さんが出ている不倫のやつですね」と端的に解説。さらに、「全員クズ」と、ドラマの登場人物たちをひと言で言い表した。能町も「全員悪人レベル」と映画『アウトレイジ』のキャッチコピーを持ち出して説明。久保も「不倫アウトレイジだなって思った」と同意していた。

久保は1話を観た段階で、「いくえみさん、こんな話書くっけ?」と、原作のいくえみ綾の作風ではないのではないかと、疑問に思ったそう。「トレンディードラマっぽかったんですよね」と戸惑った久保は、すぐさま原作を揃えて、2話以降は原作を読みながらドラマを観ていたと告白。そのおかげで、「ドラマはアレンジをめっちゃ加えている」ことが分かったという。「ちょっと冷めた感じのキャラクターたちが、タブーと思われている恋愛に溺れていく過程をドキドキしながら見る」という原作に対し、ドラマはその“いくえみ綾らしさ”をかなり取っ払っていて、「全員不倫ドーン、みたいになっちゃってる。波瑠さんも明るい感じで、あまり不倫にためらいがない。それは原作もそういう感じなんですけど、もうちょっと生々しい人間味ある感じになっている」と原作とドラマの違いについて力説した。

また、話題になっている東出の怪演について、能町はさっそくモノマネを披露。2人を笑わせていた。久保は、東出の役柄と、『ずっとあなたが好きだった』の“冬彦さん”を重ねるニュース記事をネットで読み、「今、冬彦さん伝わるかな~」と思ったという。登場人物全員に嫌悪感を抱かせる話題のドラマ『あなそれ』。能町は、「徹底して気持ち悪くしてほしいですね。もう、こうなったら」とリクエストしていた。

番組では、この他に、フランスの新大統領・マクロン氏や、異例の大ヒットを記録している「うんこ漢字ドリル」の話題で盛り上がった。

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