元・劇団四季の怪優・下村青 “衝撃”ドラマデビューで石丸幹二と夢の共演

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劇団四季時代からミュージカルスターとして第一線で活躍を続けてきた下村尊則が、この春から芸名を下村青に変え、フジテレビ系で放送中のドラマ『営業部長 吉良奈津子』(毎週木曜22:00)でテレビドラマデビューを果たし、同じく元劇団四季の石丸幹二と共演することがわかった。

歌・踊り・芝居と三拍子そろったミュージカル界屈指の“怪優”と呼ばれ、1984年の劇団四季入団以後、数々の代表作を生み出してきた下村。テレビドラマデビューの場となる『営業部長 吉良奈津子』は、広告業界を舞台に、松嶋菜々子演じる働くママ・吉良奈津子が職場、家庭で奮闘する物語。毎回、一筋縄ではいかないクライアントに向き合いあらゆる困難を乗り越えてきた東邦広告営業開発部は日々団結力を増し、次々と実績をあげ始めていた。9月1日放送の第7話では、社内で営業開発部を廃部にしようとする動きがあり、吉良を中心とした営業開発部は危うい立場に立たされる。

下村が登場するのはその翌週、9月8日放送の第8話から。吉良たちが起死回生を狙って挑戦する大きなコンペの主催者で、大手メーカー・シティドリンクの宣伝部長・野村翔一を演じる。シティドリンクが創業50周年を記念し、企業スローガンを決めるコンペを開き、そこで選ばれれば専任代理店を任せられ、向こう3年間の広告宣伝一切を担うことができる。野村の下す選択が吉良率いる営業開発部の運命を決める重要な役どころだ。

本作への出演は下村にとってサプライズだったようで、京都の嵐山で休暇中に連絡があったと言い、「僕の頭上に台風がおりてきた! 青天の霹靂とはこのことか、という感じでした。頭がぐるぐるしてしまって、隣にいた友人が心配したくらい。まさに下村夏の陣です」と衝撃のオファーだったことを明かした。また、ドラマの役どころや内容についても「これまで人間以外の役が多くて、劇団四季時代も魔法使いとか、ライオン、王様、猫、ロウソクも……。そういう役が多い中、“スーツを着た社会人”という役が自分のテリトリーの中にあるのか! と心の中で叫びました」と率直な感想を述べた。

また、初のドラマ撮影を振り返り「(ドラマは)期間も短いですし、自分自身の機敏さ、脳の機敏さが問われるなとつくづく思いました」と語り、松嶋との共演については「尊敬する俳優さんから松嶋さんはとてもストイックで優しくて、一人の人間としてとても尊敬できる方だよと言われていたので心の準備はできていたつもりでしたが、お会いしたらやはりオーラが違いすぎて! まだ会話のやりとりはないのですが、今後やりとりするシーンがあってほしいような、ない方が良いような、複雑な気持ちです」と語った。

下村の出演を熱望したプロデューサーの金城綾香は、野村の役柄を“吉良と対峙する曲者クライアントの集大成”と位置づけ、「立っているだけで威圧感があり、その一言一言に重みのある方が良いと考えておりました。他を圧倒する存在感を放つ下村さんが、映像にご興味を持たれていると伺ったとき、まさにぴったりだと感じて、オファーさせていただきました」と起用の理由を語っている。

さらに同じシーンに登場する、吉良の上司でありながら天敵でもある斎藤常務を演じる石丸幹二は、奇しくも同じ年に劇団四季を退団。下村は「 “しもやん久しぶり!”と声をかけてくれてうれしかったです。(石丸さんに会えたときは)チョモランマで遭難しているのに、やっと日本人に会えたという感じでした」とドラマ初出演の現場で、劇団四季退団以来9年ぶりの共演を喜んでいた。元劇団四季の名優同士がテレビで見せる夢の共演にも注目だ。

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