日本語を正しく歌う「ニュースのうた」とは?

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フジテレビで放送中の『みんなのニュース』(毎週月~金曜、15:40~19:00)の人気コーナー「ニュースのうた」(毎週月~金曜、16:35頃)に「ことばのうた」というオリジナル曲が登場する事が決定した。

番組のナレーターを務める奥寺健アナウンサーが作詞作曲した「ことばのうた」。奥寺は「『みんなのニュース』内のVTRにナレーションをつける際、ナレーターとスタッフとの間では、オンエア直前の厳しい時間制約の中、細かい文言の確認が、日々繰り返されています。間違いやすい言葉やアクセントをメモに書き留めるうち、ある日、“これは歌にできるね”というアイデアが出てきました」と、楽曲制作のきっかけを明かした。

「ことばのうた」の歌詞は、“ふいんき”ではなく“ふんいき”。“たにんごと”ではなく“ひとごと”など、正しい日本語やアクセントなどが身に付く歌となっており、正しい日本語を基本としながらも、時代とともに変化を遂げる“生きる言葉”と向き合う言葉の職人たちの思いが詰まった楽曲に仕上がっている。

歌を披露するのは『みんなのニュース』キャスターの生野陽子アナと椿原慶子アナ、フィールドキャスターの福井慶仁アナ、竹内友佳アナに加え、奥寺アナと、共にナレーションを担当している斉藤舞子アナ。さらに「みんなのニュースファミリー」として、今回はナレーター6人も参加し、「アナとナレーターズ」が結成された。奥寺アナによる“新曲”は、1月8日(金)の番組ないでお披露目される。


<コメント>
奥寺健(フジテレビアナウンサー)
「“正しい”言葉って、明確に定義できるものでしょうか? 例えば、法律にも明記されている“丁字路(ていじろ)”という言葉を、最近は“T字路(てぃーじろ)”として使う人が増えてきました。“施術”はかつて“しじゅつ”だったものが、最近は“せじゅつ”と言う人が多くなり、さらに意味によって使い分けされるようになりました。アクセントも、例えば“背景(はいけい)”というときに、“は”を高く発音する人が増えているようです。ちなみにこれでは“拝啓(はいけい)”に聞こえてしまいます。これらを、全て“間違い”としてしまうべきかどうか。10年前には“間違い”だったのに、今は“正しい”とせざるを得ない言葉も結構あります。言葉はゆっくりと変わっていくものなのです。私たちは、それを見極めながら、公共性の高い放送にふさわしいと思われる言葉をルール化して使う責任があります。だから、実は、いつも逡巡(しゅんじゅん)しています。“この言葉でいいのかな”って。そんな思いも織り込んだのが『ことばのうた』です。もう“2番”の歌詞もスタンバイOK!? です」

企画プロデューサー・安永英樹(フジテレビ報道局ニュースコンテンツセンター)
「普段使っている言葉のアクセントについて考えたことはあまりないのですが、ニュースとなるとそうはいきません! 新人の頃、踊る“クラブ”はクにアクセントが来るのか平坦に読むのか先輩方と議論した日もありますが果たして? ただでさえ大阪生まれの私は正しいアクセントができているのか、これはなまっているのかどうなのか怪しいこともあるのですが…この歌で放送でも使える正しいアクセントを覚えることができました! アナウンサーたちは日々こうした“アクセント”や“読み”を大切にしながらみなさんにニュースをお届けしています。今回は奥寺アナウンサー自ら作詞作曲、『みんなのニュース』のアナウンサーや普段VTRのナレーションを読んでいただいているナレーターの皆さんも参加していただきました。ぜひお聞きください!!」

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