松田聖子の名曲「赤いスイートピー」は“童貞マルチ商法”の歌?

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大ヒット漫画「モテキ」の作者・久保ミツロウ、音楽プロデューサー・ヒャダイン、独特の世界観を持つエッセイスト・能町みね子の“こじらせ系”クリエーター3人が毒舌&妄想&本音トークを繰り広げる一風変わった文化的おしゃべりバラエティ番組『久保みねヒャダ こじらせナイト』(フジテレビ系列、毎週土曜深夜)。11月28日の放送では、松田聖子のヒット曲「赤いスイートピー」(1982年)の歌詞を“深読み”して盛り上がった。

名曲の「何かひっかかるなぁ」と思う歌詞を改めて深読みしながら妄想し、こじらせるコーナー「青春こじらせソング」にて、「赤いスイートピー」について「半年経っても手も握らないような男のどこがいいのでしょうか? どうして この人に惚れているのか全く分かりません」と28歳女性からの投稿。この曲には“知り合った日から半年過ぎてもあなた(語り手の女性から見た恋人の男性)は手も握らない”という印象的な歌詞が登場する。

まず、能町が「男の人の描写は結構しっかりある」と指摘し、“煙草の匂いのシャツ”、“手も握らない”、“気が弱い”、“時計をチラッと見る”と列挙。さらに“今日まで逢った誰よりあなたの生き方が好き”というフレーズに着目し「女の子の方は結構、経験あると思うんですよ。もう比べてるでしょ。割と今まで年上とか強気な男に振り回されて、自分は経験豊富になったところで、すごい純朴そうな人に戻りたくなったっていうイメージ」と分析。ヒャダインが「童貞ですね」とズバリ核心を突くと、「そう!童貞なんですよ」と能町。

続いて能町は「時計をチラチラ見るのも、次に何をしたらいいか分からないんですよ。経験の少ない25、6歳。シャツも、ネルシャツでしょ?」と妄想。ヒャダインも加わり、“あなたについてゆきたい”というサビの歌詞に触れ、すぐ手を出す人とばかり付き合ってきた語り手の女性が「ついてこい!」などとは絶対に言わなそうな“あなた”に、自分から“ついてゆきたい”と思うようになった……と深読みは続き、久保が「自主性を育んでくれる不思議な童貞」と評し、能町とヒャダインは「いい童貞ですね」と結論づけた。

しかし、ここで久保が「私はビジネス童貞かなと思っている」と発言。「私(女性)が付き合ってあげなきゃなと思わせるように、上手に(男性が)手綱を引いている。本当の童貞は、もっと逃げる。“ついてゆきたい”と思わせるくらいまでのさじ加減で童貞性を売りにできるのは、ビジネス、プロの(童貞)。この男性はマルチ商法の勧誘」と独自の解釈を披露。

手を握るのに半年かかるのも、まずは時間をかけて信頼関係を構築するため。次の(勧誘の)アポがあるから時計をチラチラ。赤いスイートピーは商品名と、他の2人も次々に被せて大盛り上がり。ヒャダインは「(作詞した)松本隆先生の女性像って、強くて弱い。だから、そういった(久保の)想像が膨らむのは分かる」とコメント。久保は「“うぶな人だから手を繋がないんだ”と(女性が男性をイメージする際に)自己完結しないで!」と、世の女性に向けて警鐘を鳴らしていた。

この回では他にも、back numberの「高嶺の花子さん」(2013年)を深読みしてこじらせ妄想。また、「ふしあわせバター味」を商品化したらどんな味になるのか、といった話題も。そして、能町が以前にTwitterで発信した力士の「しこ名」で作った暗号の解読方法が発表された。

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