二宮和也「なんでしょう?楽しみなんです」永遠の少年「坊ちゃん」に意気込み

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文豪・夏目漱石が亡くなってから来年で100年。フジテレビが、2016年の新春に、嵐の二宮和也主演で名作「坊っちゃん」をスペシャルドラマとして2016年新春に放送することが決定した。

「坊っちゃん」は、漱石の教師時代の実体験をベースに描かれた小説で、時は明治、住み込みの女中・清(きよ)から「坊っちゃん」と呼ばれている青年が主人公。「親譲りの無鉄砲で子供のころから損ばかりしている」という始めの一文はあまりにも有名。短気で暴れん坊だが、嘘が嫌いで直情型の正義感を持つ型破りな江戸っ子・坊っちゃんが、四国・松山の旧制中学校(※1)に数学の教師として赴任し、そこで生徒や同僚の教師、学校外の松山の人々とぶつかり合い大暴れする、笑いあり涙ありの痛快なストーリーが展開される。

二宮は坊ちゃんを演じることについて「楽しみです。なんでしょう? 楽しみなんです。ド派手なエンターテインメント作品ではないかもしれませんが、小説みたいにページをめくる音が聞こえるようなドラマになれば……。頑張ります」とコメントしている。これまでに故・坂本九さん、市川染五郎(現松本幸四郎)、津川雅彦、本木雅弘ら、数々の名優たちが主人公・坊っちゃんを演じてきた。今回、二宮が21世紀初めての「坊ちゃん」をどのように演じるのか期待がかかる。

務めるフジテレビの長部聡介プロデューサーは、「21世紀になり情報があふれたネット社会では、少年はあまりに急いでオトナになってしまう。だからこそ、嘘を嫌い、人にこびず、偽善を憎み、何者にも縛られないで自由に生きる永遠の少年、坊っちゃんの姿は110年の時を超えて今も我々の心に圧倒的な共感を呼び起こす」と語り、二宮の起用について「坊っちゃんが持つヤンチャで自由で破天荒だけれど憎めないというキャラクターを演じられるのは“永遠の少年”、二宮さん以外にはありえません」と期待を寄せている。

※1 原作は学校教育法施行前の時代なので「中学校」という記載になっている。学校教育法施行後の表記は「旧制中学校」「高等学校」となる。

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