みのもんた、「家族で話してほしい」裁判記録から考える裁判制度の現状

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フジテレビ系列で3月13日(金)21時より放送する赤と黒のゲキジョー『号泣裁判~これは真実に基づいたドラマである~』でMCを務めるみのもんたが、収録後取材に応じ、番組を通して伝えたい思いを語ってくれた。

番組では、3つの実在する裁判記録をもとにした再現ドラマを見ながら、加害者、被害者、裁判員それぞれの立場ならどうするのか考えていく。番組で取り上げる裁判は、認知症の母を介護するために求職し、生活保護が受けられずお金がなくなってしまったことで起きた「認知症母殺害心中未遂事件」、勝ち目がないと思われた裁判を闘い続けた「バス車内痴漢えん罪事件」、そして秋葉原耳かき店員のストーカーになった男が、彼女とその祖母を殺害した「耳かき小町殺人事件」の3つ。ゲストの峰竜太、関根勤、柴田理恵、筧美和子と法律の専門家の大澤孝征(弁護士)、結城康博(淑徳大学教授)を迎え話し合っていく。

<みのもんたコメント>

――収録を終えた率直な感想をお願いします。

一応、日本は民主主義で、司法・行政・立法と三権分立はしているけど、納得できないことも多々ありますよね。そこで生まれたのが裁判員制度なんだけど、厳罰に走りすぎているということでひっくり返されたりしています。国民の感情、一般市民の感情と、プロである裁判官が考える量刑に違いがあることなどを深く考えさせられました。ゲストのみなさんも、それぞれ感じたことがあると思います。ご覧になるみなさんには丁々発止、家族で話してほしいですね。

――3つの事例で印象に残ったのは?

「痴漢えん罪事件」です。99.9%がいくら頑張っても罪になる。再現ドラマの中でもありましたが、警察に「触れちゃいました、すいません。と言えばすぐに返してやるよ」と言われて、「はい」と言ってしまうことがある。最近は女性が強くなったから、堂々と「触ったでしょ!」ってやって誤解されているケースも多い。みっともないし「ごめんごめん」と言って済んでしまってることもあるかもしれない。泣き寝入りしている女性もたくさんいると思いますし、それにつけ込む悪い男もいるわけでしょ。僕らも痴漢の問題は真剣に取り組まなくちゃいけないと思いますね。

――裁判員裁判の難しさや量刑を決める難しさも描かれていました

量刑を決めるのは本当に難しいと思いますよね。罪を憎んで人を憎まずっていう言葉がありますよね。いろんな意見の方がたくさんいるでしょうから、多くの意見を出し合って丁々発止でやるのが良いことだと思うので、この番組はその材料になっていると思います。

――みのさん自身、裁判のあり方はこうあるべきだなって思うものはありますか?

裁判員制度は良いのを採用したと思っていました。プロも参加してやるわけだから。ただね、最近は最高裁判所までいって覆されているけどね。どうなんだろうなって思います。一世風靡した「必殺仕事人」は、何であれがヒットしたのかって、やっぱりあれは国民の要望だったんだと思うんです。泣き寝入りしてつぶれていく人たちの怨念は誰が晴らしてくれるのかというのを描いていたと思うんです。復讐は良くないですよ。復讐じゃなくて、被害者と加害者がいて、被害者だけが泣き寝入りするんじゃなくて、加害者にもそれ相応の責を負ってほしい。それが懲役10年、20年、死刑とあるわけでしょ。その辺はしっかりと考えてやらないといけないですよね。

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