山崎まさよし、『映画ドラえもん』主題歌は「のび太の成長」がポイント

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――“ドラえもん”との出会いは覚えていらっしゃいますか?

小学生の頃、気がついたら“ドラえもん”をすでに知っていたという感じで、コロコロコミックを読んだり、絵描き歌もテレビで流れていたので、学校でみんなノートの切れ端なんかに絵を描いていましたね(笑)。僕の中で、最初に漫画本に出てくるキャラクターとして認識をしたのは“ドラえもん”です。

――お好気にいりのキャラクターは?

う~ん、そこはドラえもんかな? みんな魅力的ですけど、「のび太が好き」というのは変化球ですし、僕が「しずかちゃんが好き」というのもちょっとヘンでしょう?(笑)

――今回の物語は、家出がきっかけで始まりますが、少年時代「家出してやる!」と思った経験はありますか?

小さい時は、多かれ少なかれ、みなさん「家出をしたい」という気持ちが沸いたことはあるんじゃないかな? 家出とは違いますが、自転車を買ってもらった時、嬉しくてずっと乗っていたくて、全く知らない土地までこいで行ったりしていました(笑)。今思うと、子どもの移動距離はそんなに大した距離ではありませんが、当時は大冒険でしたね。

――ひみつ道具で、欲しいものはありますか?

“どこでもドア”がほしいです。ライブの日でも開演ギリギリまで家に……(笑)。今回の映画だと、“キャンピングカプセル”(カプセル型の家)はいいですね。あれなら少ない坪数でも家が建つから、うまいこと考えたな~と思いました。

――ひみつ道具で、どんなものも感動的に聴こえる“ジーンマイク”というマイクがあるのですが、もし手に入れたら使ってみたいですか?

いや。それは、自分が使うというより、そのマイクと対決するしかないでしょう!!

――子どものころ、こういう道具があったらいいなと思ったことはありますか?

こういう道具のアイディアはすごいですよね。僕も子どもの頃、テスト前に“暗記パン”があったらいいな、とか(笑)。あと、時間を貯金できる“時間貯金箱”とか、欲しかったな。今のお子さんたちも、「これ、あったらな」と思うことがたくさんあるんでしょうね。そういう意味で“子どもたちのブルース”を感じます。そういった部分でも、子どもたちにとってドラえもんのアイテムは光って見えるんでしょうね。

――今、こういうのがあったらいいな、と思っていることは?

僕は、高速道路の混み具合を正確に知らせてくれる道具がほしいです。カーナビで、渋滞情報が出ていても全然違うことがあるでしょう? 空いていると思って高速に乗ったら渋滞していたり……。だから、高速道路より高いビルに住んでいる優しい人が「今、混んでいます」と、情報を知らせてくれたらいいな(笑)。先日、タクシーに乗った時にそう思いました。

――劇中では“タイムマシン”がキ―になりますが、行ってみたい時代はありますか?

昔から、過去か未来かという話はみんなよく話題にしますよね。こういう想像は、人間の欲求としてあるかもしれないですけれども、今はあまり“過去に戻りたい”ということは考えなくなりました。未来に関しても、もし行って愕然としたら困りますし(笑)。それに、若い頃に戻ったとしても、あれはあれで一生懸命何かやっていたでしょうし……。もし過去や未来に行ったなら、何かをやり直すためではなく、その時の自分を外から見てみたいです。

――映画で印象に残っているシーンは?

物語も、かなり壮大なスケールで描かれていますが、小さいお子さんでも想像力豊かに楽しめそうだなと思いました。それに、ホロっとくるところもあります。家族との再会や、愛する者との別れのシーンは、琴線に訴えかけるものがありますよね。

――映画を楽しみにしている方へメッセージを。

ドラえもんは、いろんな道具を出してくれて夢もありますが、そういうものを超越したところで、友達を大切にする気持ちや、自分ひとりで生きているのではないということなども描かれています。なので、子どもさんたちの成長の助けになる作品なのではないでしょうか? 多分、映画館を出たら子どもさんの目つきがかわっていると思います。いや、そんなことはないか。(笑) 是非、大きいスクリーンでご覧ください。

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