
08年5月、カンヌ国際映画祭。世界各国から集まってきた映画関係者達の注目を集めた日本映画の企画があった。
その作品は製作が開始されて間もないため、プロモーション用の映像はおろかポスターすらなかった。あるのは、作品の企画概要を英訳した簡易なチラシ一枚のみ。しかし、そこに記されたタイトルは、世界中の映画人に衝撃を与えるのに十分だった。
『PANDEMIC(パンデミック)』…日本で09年公開となる映画『感染列島』の英題である。その衝撃的なストーリーが瞬く間に話題となり、買い付け担当者からの問い合わせが殺到。有名コミックの映画化作品や海外受けするアニメーションでもない、このオリジナル脚本の日本映画に、20数カ国におよぶ配給会社からのオファーがあり、さらに、作品完成前であるにもかかわらず、ハリウッドメジャーがリメイクに意欲を示すという異例の事態まで巻き起こった。
新型ウイルス感染症とその対策については、連日、世界中のメディアが関連情報を報道しており、世界各国が急務として取り組むべき問題であることは周知の事実だ。近年の映画でもこれまでに、ウイルス封じ込め作戦を展開する『アウトブレイク』や、ウイルス感染症の蔓延によって世界が崩壊した後を描いた『28日後』『アイ・アム・レジェンド』などの作品があった。しかし、新型ウイルスの感染拡大が実際の社会や人々にどのような影響を与えるか、感染爆発の過程そのものを描く映画は、いまだ存在していないのだ。
映画『感染列島』は、これまで誰も描こうとしなかった、現代社会の“パンドラの箱”ともいえる、「疫病と人類の戦い」という深遠なテーマに真っ向から挑む、新機軸のパニック・ムービーにして、世界で初めての映像プロジェクトである。
本作が、現代を生きるすべての人々に問題提起し、警鐘を鳴らす衝撃作として、世界中を震撼させるであろうことは間違いない。