すべらない話の宮川大輔の疑惑、キムタクVS上戸彩の大空対決、超時空要塞マクロス・ムーディ勝山の戦い
2008/03/28
ほんと、日記を書けない人だってことを痛感させられます。
日記をためてまとめて書くなんて、小学校の夏休みの宿題のつらかったことをまたリアルにおもいだしたりして、しかもいまもリアルにつらかったりして、ま、人生、繰り返しだ。開き直るな。でも今週はまたイベントが異常に多いんだな。
3月25日火曜。
朝「ちりとてちん」に合わせて起きる。ちりとてちんは最終週なのに、さほど終わりに向かってる感じはしない。でもさすがに新たな展開もなさそうで、ちょっとトーンが寂しい。そのあと何となくフジの「とくダネ」を見ながら、調子が出ないやあと再び寝てしまう。寝ちゃいかん。寝ると死ぬぞ。なんて、寝ては死にましぇん。
ふと覚醒するとテレビで花緑が喋ってる。「新温故知人」というコーナーだ。淀川長治の最後の講演というのをやっていて、慶応大学でやったらしい。花緑が落語ふうに淀川長治を演じて、なかなかいいですね。慶応大学に向かうクルマの中の淀川長治のたたずまいが、きちんと浮かんできましたな。ぼーっと見てるうちに、ああそうだ、10時から落語の予約だとむっくり起き上がり、今日はイープラスで「三越落語会」の予約ですな。またNHKが高校野球で10時をきちんと知らせてくれないため、時刻表示だよりで日テレ「ラジかるっ」をつけておく。10時0分20秒くらいに三越落語会のチケットを取るが、でもすでに2階席だ。20秒で取って2階席。つまり残ってる席というか、イープラスの席はこのへんからしかなかったんでしょう。日本橋三越の三越劇場、あすこの二階席はまだ座ったことないけど、二階席のほうが見やすいこともあるからね。旧有楽町そごうのよみうりホールはまったくそうですね。あすこの1階席正面は地獄のように見えないが、2階席はよく見えます。遠いけど、見えないよりはいい。
そのあと「あなたは花粉症でしか」という文春のためのアンケートメールを送りまくりまくりまくりまくる。
ちなみに今日は早稲田大学の卒業式で、ことしはうちのアルバイトスタッフだった連中が大挙卒業するものだから、記念品を渡すのと、晴れ姿を見に昼すぎに早稲田大学へ向かう。きちんと時刻どおりに来ていたのは女性スタッフだった美穂ばかりで、美穂ちゃんの袴姿を写真に撮って、そのあと愚かな男どもをしばらく文学部キャンパスで待つ。最後に来たのが2時半で、写真を撮って、急いで新宿紀伊国屋に向かう。平日昼からの落語会「黒談春」だ。平日昼からの落語会というのは、まったりな空気が出ていて、なかなかいいですな。酒井順子がめずらしく来ていた。少し立ち話をする。酒井さんは喋りが穏やかですな。談春は「二階ぞめき」「お血脈」「花見小僧」というラインナップで、きちんと聞かせる。
一度事務所に戻って、夜のテレビ録画予約。この時期、レギュラー番組が少なくて、録画するものが少ないので助かります。今日は「プロポーズ大作戦SP」くらい。あとたぶんあとで見ないだろうなあとおもいつつも、日テレのどっきり番組も予約してゆく。そのまま急いで有楽町へ。夜も落語。「小三治一門会」。よみうりホールの2階。見やすいです。三三「五目講釈」に小里んの「棒鱈」、燕路「あくび指南」、小三治は「錦の袈裟」。なぜ小里んが弟子でもないのに一門会に出てるのかというマクラからおもしろく、今日の小三治はすごくよかった。というか、最近の小三治はずっといいんだけど。
同行の秘書官に、まっすぐ帰って仕事しなさいと言われ、どこにも寄らずに帰ると「プロポーズ大作戦SP」が、ちょうど半ばでした。狩野英孝がキャバクラのボーイで出てきたのが耳に残る。あの「スタッフー」は耳に残るよなあ。ふだんの会話の中に、スタッフというセリフが出てくるたびに、あのつけ麺イケメンふうのスタッ、フー、という言い方をしたくなる。いろんな店で、みんな使ってるんだろうなあ。プロポーズ大作戦は、10代のころの気分をきちんと呼び覚ませてくれて、やっぱ、いいですねえ。プロポーズ大作戦というべたなタイトルを見るとその気分を忘れてしまうんだけど、そのドライなタイトルをつける感覚が、たぶんドラマの底上げをしてるんだろう、なんて考えたりしながら、しっかりドラマを最後まで見て、見てる場合じゃないだろ、なんておもいながらも、おもわず缶ビールを買いに行って、ちびちび飲みつつ、そのあと「人志松本のすべらない話」をしっかり見ちゃったりなんかしちゃったりしちゃったりして。
あきらかに逃避してますね。やることが多すぎるのだ。
3日以内でやんなきゃいけないことは「1この日記」「2発刊まで1ヶ月を切った新潮文庫で出るディズニー本の入稿、かなりやばいやばい状況」「3今週の週刊文春」「4この日記以外にもテレビ研究所のために研究したデータが山のようにあるからそれを書きたい」「5草野球のユニフォームの注文(本体は注文したので小物のスタイルを決めてくれと言われてる)」というのが今週中の絶対のこととしてわしわし攻めてきていて、しかもディズニーへの調査にも今週はまとめて行くことになっていて、だからすぐにビールを飲んでしまうんですね。おいらは、すごく急ぎの仕事が3つになると困り、4つ以上になるとビールを飲み出すのだということがわかりました。いま、あらためて整理して書いていてわかったさ。なんという困った人だ。でもそういう人なのだ。おけらだって毛虫だってあめんぼだってみんなみんな、そういう人なのだ。たぶんそうだ。
だからビールを飲みつつ仕事をせずに「すべらない話」をしっかり最初から最後まで見て、けっこう好きなTKOの木下が出ていて、気になりました。木下は笑顔がいいよなあ。なんか幸せな気分になる笑顔だ。話の内容では、小藪千豊の「妹の結婚式で半ズボンの略礼服で走り回った話」がよかった。あと宮川大輔の銭湯の話。気になったのは宮川大輔がアキの肛門を見た話。いったいどうゆう関係なんでしょうねえ。しかもそのことについてアキが喋らなかったのが気になる。すごく疑惑だ。肛門疑惑。
そのあとアニメの「カイジ」の音を聞きながら、寝るわけにはいかんぞ、とおもいつつ、熟睡。
3月26日水曜。
ふっと7時に起きる。今日は朝からディズニーシーへ一人で調査にゆくので少し早起きだ。シーは9時開園なので、8時前に出れば開園前に着ける。金曜にもディズニーに行くことになっていて、金曜はあと2人連れて3人で行く。今日はもう1人と交代の2人制、それはシーのほうが広いから3人で、ランドは狭いから2人で充分で、今日は2人で、えー、えー、えーっと何かおかしくないか。今日は2人だということは、あ、ああああああー、今日はランドだああと気がついたのは7時25分。ランドは8時開園だ。うわ。間に合わんと、そこらへんのものをひっつかんで飛び出る。地下鉄で八丁堀に出たのが8時すぎ。何とか8時半くらいに着けそうだ。京葉線が地上に出たのが8時15分くらいで、あ、「ちりとてちん」だとおもって、携帯電話のワンセグをつけると、すごくしっかり見られました。便利だなあ。8時25分くらいに舞浜に着いたので、残り5分は見なかったけど、でもだいたいわかった。ひぐらし亭がいよいよオープンなのだ。何とかディズニーランド前にたどりつくと、恐ろしい行列。しかもチケット売り場に並んでいる。チケット買うのに時間のかかる日である。入場列はそれよりは混んでいない。それでも入場に10分近くかかり、8時40分前に入場。それから延々と中での待ち時間を眺めてまわる。1人でまわる。交代要員が来るのが2時半。そこまでぐるぐるまわりました。
交代したあと、あまりに疲れたので、ビールを飲む。またビールかよ。でも飲んじゃったんだからしかたない。ランド内ではビールを売っていないので、こういうときは舞浜駅構内か、舞浜駅脇のイクスピアリ地下で飲む。2杯飲んでる最中に、うちのスタッフから「あの、騒ぎになっていた落語芸術協会の、問題の前座見習い、警察に捕まったそうですよ。スポーツ新聞に載ってます」というメールが来る。捕まったんだ。機嫌よく酔って、バスで浦安に出る。80年代のディズニー通いルートである。バスで寝て、東西線で寝て、高田馬場に戻るという素敵な作戦だ。名付けて「至高のぐっすら作戦」。ぐっすら高田馬場にたどりつく。至高の作戦で帰り着いたものの、頭はぼーっとしている。そのままぼーっとしてるうちにまた出かける時間になっちまったぞ。
今日は銀座の博品館で「三遊亭白鳥独演会」。ぎりぎりに入る。白鳥は破壊的新作2つで楽しかったけど、最近「他の誰も拍手してないのに一人で、しかも異常に長く拍手をする不思議なおばさん」がいて、それがまた間の悪いことに目の前の席で、その拍手にかなりやられてしまう。明日は落語研究会と白鳥独演会2日目どちらに行こうか迷っていたのだけど、どうも明日もこの「一人で異常に長い拍手のおばさん」が客席にいそうだとおもって、白鳥には悪いが(面識はないですけどね)明日は落語研究会にさせていただこうと決めてしまいました。落語会って、妙な客1人で簡単に破壊できますからね。今日の会が破壊されたってわけじゃないけどね。でもまた行こうという気持ちは萎えてしまいました。
落語会のあと、腹減ったから、秘書官と博品館の下でさくっとめしを食って、近くでホテルロビーで雑誌のインタビューを受ける。「落語のおすすめCD」というお題で、何かから逃げるように、何かにとりつかれたかのように、延々と調子よく喋りまくりました。志の輔の落語の一節までやったよ。笑って聞くもんだから、調子に乗って落語調に喋っちゃいました。調子づいて延々と話して、高田馬場へ戻ってきたのが深夜12時すぎ。話しすぎでしょう。今日をかぎりで高田馬場から郷里の大分に帰るスタッフを呼び出して少し飲む。飲んでる場合じゃないのに飲んでしまう。またビールだ。悪いか。戻りつくと2時半。テレビは妙なトーンの映像で荒川良々が出ている。「さば」だった。なんか妙なトーンに惹きつけられて、設定も意味もわかんないまま、残りの20分ほど見てしまう。そのあと「超時空要塞マクロス」再放送最終回も見たぞ。すごく古い懐かしい絵だ。漫画研究会の1年下の吉岡平が描いてた絵とそっくりだ。というか逆だろうなあ。吉岡平先生がマクロスを真似してたんでしょうねえ。何かムード歌謡みたいなのを歌いつつ、敵と戦ってました。ムーディ勝山の戦い。浅井家の滅亡。よくわからん。そこで寝ました。寝るだけなら早く寝ろって。
3月27日木曜。
ディズニーも卒業式も落語の予約もない朝なので、ずっと寝てる。11時まで寝てました。起きてさすがにせっぱつまって「週刊文春」にとりかかる。テレビはつけてるけど音は出さない。でも「ちりとてちん」は見ないといけないので、なぜ見ないといけないのかよくわからないけどでもいけないので、音出して見る。なんか話が暗い。妊娠と出産がやんわりと重い方向に導いてるのはどうかとおもうよ。そのまま1時になってもNHKをつけたままで、今日の「スタジオパーク」のゲストは誰だろうとおもって見てると、高校球児が出てきて高校野球をやり始めました。そうだよ。春の甲子園だよ。まだ慣れない。春の甲子園なんて、別にどうでもいいんじゃないか、とおもってしまう。夏だけでいいよ。というか全試合中継は夏だけでよかないか。文句を言ってても始まらないですね。たぶん、高校野球全試合中継というのは異常な中継だとおもうので、そのうちなくなるとおもう。早晩なくなりますって。プロ野球に対してやってるような「重要な試合を一部見せる中継」に戻るとおもう。そのうちね。さくっと移るでしょう。
「ごきげんよう」にアナル好きな宮川大輔が出てたので、見てしまう。そのままフジの昼ドラ「安宅家の人々」を見る。きちんと見たのは最初の3話ほどで、あとは飛び飛びに少し見ていたばかりで、何がどうなってるのかよくわからない。今日もまた、結婚してる。しかもこの男性はもともと遠藤久美子と結婚してなかったっけ、何だこりゃ、とよくわからない。とにかく遠藤久美子が、不幸になりながらも頑張ってるという設定のようで、明日が最終回だ。どうなるのだ。どうもならないだろうなあ。
そのあと秘書官がやってきて「今日こそはディズニー文庫を詰めないとなりません」とまなじりを決して言うものだから、しばし作業する。そのときテレビ2台はTBSとフジテレビを映しだしていた、TBSが「GOOD LUCK!!」、フジが「アテンションプリーズ」でどちらも飛行機ドラマです。飛行機ドラマとは言わないか。「GOOD LUCK!!」がANAで、「アテンションプリーズ」はJALだから、両者の画面を見比べるとおもしろいなあ、なんて言ってると、秘書官がディズニー文庫本の矛盾を指摘していて、おちおちキムタク&上戸彩の空の対決も見てられない。そんな状況に誰がした。あきらかにおれですね。ビール飲みたい。でもさすがにこの状況で飲むわけにいかないぜ。
学生スタッフが「花見いつやりますか。もう満開ですよ。どうします」と頭の中の用件を一つ増やして帰って行った。桜の開花が早いというのが、あきらかにおれを不安定にさせてるな。あきらかにあせらせられられられてるよ。世が落ち着かないのもそれと関連してるんじゃないか。いま、世間の状態は、あきらかに落ち着いてない状態ですよね。ニュースが3日で古くなってるもん。
いちおう、文庫の作業を簡単にかたをつけて、そのあと週刊文春にとりかかる。今日は落語行けないかなあとおもったが、やはり落語研究会の志ん輔ー小三治というのが気に掛かり、7時半までに文春の原稿のあらましをあげたので、ま、あらましあげたって完成してないから編集者から見たら何もやってないのとかわらないんだろうけど、おいらの中では8割終わったので、よし、と半蔵門を目指す。8時15分ころ入ると、プログラムより少し早く進んでいて、志ん輔が「豊竹屋」熱演中。国立劇場ということで、大向こうをうならせるような力の入った芸になってる。会場ではかなり受けてたが、途中から入ると熱がわからず、がんばってはるなあ、という感じだった。そのあと小三治で、今日は、中国に言った俳句会と扇橋のマクラが抜群に面白かった。今日は噺よりマクラにピークがきた感じの小三治。
終わったと同時に飛び出て、すぐに事務所に戻って、週刊文春の花粉症の原稿をあげる。テレビは「みなさんのおかげスペシャル」の食わず嫌いを音を消して眺めてるばかり。原稿がだいたいできた11時前から、ものまね芸になったので、音を出して見た。宇都宮まきの、ふつうに彼氏の家に行くのもの真似とか、意味なくて、おもしろい。レッドカーペットスタイルの芸がどんどん流行していきますねえ。
そのあと深夜の「もしもⅡ」をしっかり見てしまった。チェリーパイが電気のない生活を始めて、あの水着お笑いコンビが喧嘩なぞしていて、そういうのは見ていてどきどきします。それからクロちゃんが、外国人は日本の物価をどのように感じてるかの実験をやって、なかなかドキュメンタリーなタッチでよかったです。日本の物価はベトナムの50倍だから、たとえば「ベトナム人レベルで生活の日」は150円のジュースを買うと、その49倍の7350円を別にスタッフに支払うというシステムで生活していく。つまりジュース1本7500円なのだ。クロちゃんどんどん不機嫌になる。でも最後はベトナム人と話をして、号泣して、今までの自分をすごく反省していた。クロちゃんって、安田大サーカスのクロちゃんです。恐ろしく金使いが荒い人みたいだ。いちおう、真剣に反省していたから金遣いの荒さは一瞬おさまるだろうけど、たぶん、しばらくしたら同じような生活に戻るとおもうな。おれは戻るほうに20レマルク。
そのあとテレビ消して、やっと「草野球」と「日記」を始末する。肝心の「文庫」はあとまわしだ。どうすんだ。めざにゅーが始まっちゃった。寝る。


堀井憲一郎



